・ ページ25
涼太Side
目に腕を当てていた康二も点滴と薬のおかげか少し顔色も良くなりすやすやと眠り始めた。
起こさぬよう手を布団の中にしまい、医局に戻ると阿部がパソコンとにらめっこ中だった。
亮平「あぁ、舘さんおかえり」
涼太「ただいま。
康二のことありがとうね」
亮平「俺はほぼ何もしてないよ」
涼太「でも助かったよ」
亮平「じゃあお役に立てて何よりです」
慌ただしかったあの病室も落ち着いたから医局でカルテを書き込む。
涼太「俺、翔太に言ったんだよね。」
亮平「ん？何を？」
なんてあざとく首を傾げる阿部。
涼太「闘病してたこと。」
亮平「どんな反応してたの？」
涼太「まぁ、驚かれたよね。
これで翔太が治療に前向きになってくれたら言った意味があるのかなって。」
亮平「今言ったってことはまた抗がん剤始めるの？」
涼太「時期的にもね
言ったきっかけはこの整腸剤飲んだことがあるかって翔太に聞かれたからなんだけどね。」
亮平「いい結果が出るといいね
両方で」
涼太「そうだね」
毎度毎度と言っていいほど抗がん剤の前になると抜け出して最悪なコンディションで始めることの多い翔太。
話した事によってちょっとでもいい刺激になってくれたらいいななんて。
最近は逃げられることが分かってたから1日前に言うようにしてたんだけど不貞腐れて針打たせてくれないんだよね、、苦笑
1週間後から始めようとしてるけど大丈夫かな。。
あれやこれやと仕事に追われていると3日後には翔太の抗がん剤開始予定日だった。
涼太「意を決して翔太に話してくるわ」
亮平「今の翔太なら分かってくれるはずだよ」
涼太「信じて行ってくる。」
病室に行くとただのお昼寝なのか嫌な予感を察知しふて寝してるのか佐久間と康二が騒ぐ中布団に潜り眠っている翔太。
一応カーテン閉めてた方がいいかなと思いシャーとカーテンを閉める。
涼太「翔太、ちょっと起きて」
翔太「…何…お昼寝してん…だけど。」
涼太「それはごめんね。
翔太に言っとかないと行けないことあったから来たんだけど。」
翔太「…抗がん剤でしょ…？」
涼太「やっぱり分かってた？」
翔太「いつもこの時期だから」
涼太「2クールしようと思うんだけど頑張れそう？」
翔太「あんな事言われたら頑張るしかないじゃん…」
涼太「そんなこと思って伝えたんじゃないよ？
翔太の重荷になってしまったならごめんね」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1562人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
血恐 政宗 - 全員重病で草 (10月21日 12時) (
レス) id: 0423cd7255 (このIDを非表示/違反報告)
納豆ジュース(プロフ) - おむしゅがさん» 了解です！リクエスト可能な時は是非リクエストさせてもらいます！更新楽しみにしてます！ (2021年6月4日 12時) (レス) id: c1de26f1cf (このIDを非表示/違反報告)
おむしゅが(プロフ) - Mさん» 界隈がざわついているので閲覧のみの垢でのフォローをお願いしたいです(＞＜) (2021年6月1日 22時) (レス) id: 96cbd3d9f2 (このIDを非表示/違反報告)
M - いつも楽しみく読ませていただいてます。社会人無理しない程度に頑張ってください！Twitterなんですが観覧垢がなくて取引垢からフォローしても大丈夫でしょうか？ (2021年6月1日 18時) (レス) id: ccb96292b3 (このIDを非表示/違反報告)
おむしゅが(プロフ) - 納豆ジュースさん» すいません、今の段階ではリクエストは受け付けてないです…リクエスト募集した際は是非送って頂きたいです！ (2021年6月1日 0時) (レス) id: 96cbd3d9f2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おむしゅが | 作成日時：2020年12月24日 9時
