無口な妹と人気声優達

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梅「それ以外に何があるんですか？それになんでAが俺に執着していると？Aは俺なんか居なくても強く生きていける人です。けど俺がもうAの居ない生活を考えられなくなったんです。根本が違います。」

江「それと俺達の両親についてですが、確かに亡くなってはいますよ。Aが大学卒業する頃に。交通事故で。だからといって我々は犯人のことを捕まえたい。という意思がないと言ったら嘘になりますが…。記事にしてまで犯人に我々の思いを伝えたいなど思っていません。」

「お兄ちゃん…」

江「正直いってやっと乗り越えられた我々にとって今更犯人を見つけたところで迷惑だ。それにこのポスター達本当にAが盗作したと言う証拠はあるんですか？あくまで憶測の域を出ていませんよね？お話聞く限りでは。これ相手方には確認したんですか？」

記「まだこれからですが？」

江「でしょうね…こんな企業存在しませんし。」

「え？？」

記「…！！」

良「ここに来る前ちょっと調べたんだよ。さっき名刺送ってくれたろ？ここの記者達の記事ってそれこそ偽装のものが多いって俺らの中では有名でさ。」

代「そしたら思った通り、こんな企業の名前なんて存在しなかった。…後日調べますとか言って、記事発売前に適当なホームページ作り上げるつもりだったんだろうね。」

「そんな…」

梅「これでも盗作疑惑の事記事にするつもりですか？」

記「…わかりました。今回の盗作疑惑に関しては記事にしませんが、ご両親のこと、声のことは描かせて頂きます。」

江「ええ構いません。」

「私も自分のことなら構いません。」

記「ではこれで失礼致します。」

そう言って記者は帰って行った。

江「ひい…緊張した…」

「お兄ちゃん…裕一郎さん良平さん代永さんありがとうございました。」

梅「顔上げろって。俺たちは何もしてねぇよ。」

「ううん。裕一郎さん達来てくれなかったらまた何も言えないまま終わってたし…。企業が存在しないなんて知らなかったよ…。」

良「最近の週刊誌って色んな手口使って記事にするしな…ほんと油断も隙もねぇ」

代「でも僕たちが来るまでよく記者を止めてくれてたよ…。お疲れ様。」

「それは…皆さんが1時間時間をくれれば来れると連絡をくださってたからですよ…。」

江「ほんとによくひとりで頑張ったな。」

「両親のこと、声のこと記事にはなるかもしれないけど…。これで企業さんのイメージを壊さなくて済みます。」

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