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『お兄ちゃん…あそこにコワイのいる』



兄「またか?

大丈夫だよ。何もいない」


そう言って私の頭を撫でる兄



『でも…』



母「そうよ。何もいないから安心しなさい」



父「ははっAは本当に怖がりだな」






私は物心ついた時から"ソレ"が見えていた





物心ついた時から見えていたので"ソレ"が見えるのは当たり前だと思っていたいたが成長するに連れ家族は見えないと言うことを知り、見えるのは当たり前ではないのだと理解した



でも"ソレ"が襲ってくることはなかったし

何より、両親と兄の「大丈夫」という優しい言葉に安心していた





私達は特別お金持ちなわけでも貧乏なわけでもない極普通の平凡な家庭だったと思う





でも、優しいパパとママ、そしてお兄ちゃんに恵まれ私は幸せだった








しかしそんな幸せは長くは続かなかった








私が小学校に上がる前の頃、いつも通り夜2階にある自分の部屋で寝ていると1階から物音が聞こえ、胸騒ぎがして見に行った





『ママぁ、なんのおと?』






母「Aっ、来ちゃだめよっ!!」




物音がしたリビングのドアを開けると


そこにはピクリとも動かなくなった父の姿と


血だらけになった母と兄の姿があった





『なにこれ…どーしたの?、』









「クックックまだ人間がいたのか」




そして母のすぐ横には見た事のない人物が立っていた





『っ、』




その人物は人ではない"ソレ"だと分かった




兄「Aに…近付くな…っ」



兄が"ソレ"にそう言い放つと血だらけになりながらも私を覆うように抱きしめた





『おにいちゃっ…

パパとママがっ


こわいよ、っ』




先程まで話していた母も父と同じようにもう動かなくなっていた






兄「A大丈夫だっ、俺が守るからっ」






「守る?人間に何ができると言うのだ?



早くその娘から離れろ」






兄「誰が離れるもんかっ

Aには絶対に手を出させない」




「早く死にてぇみたいだな?」



何故兄にも"ソレ"が見えているのか考える暇はなかった




『お兄ちゃん、逃げてっ』




兄「大丈夫、Aだけは絶対に死なせない」



そう言って私を抱きしめる兄の力が強くなる





『いやだっ、お兄ちゃんも死なないでっ』




兄「A、よく聞いて」


『いやだっ』



兄「Aっ、!」



『っ、』



私の頬を優しく包み、目線を合わせる兄



その時の兄はいつも通り優しい表情を浮かべていた

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レモマカ(プロフ) - ああさん» こちらこそ読んでくださりありがとうございます!これからもお付き合い頂けると嬉しいです! (11月18日 16時) (レス) id: 96f274a3fd (このIDを非表示/違反報告)
レモマカ(プロフ) - いちきちゃんさん» 気付きませんでした!ありがとうございます! (11月18日 16時) (レス) id: 96f274a3fd (このIDを非表示/違反報告)
いちきちゃん(プロフ) - すみませんオ/リ/フ/ラ外し忘れてます… (11月17日 23時) (レス) id: bbdd29e3b1 (このIDを非表示/違反報告)
ああ - 続編つくってくださり、ありがとうございます。これから完結するまでずっと読み続けます!なので、これからも体調に気をつけて更新頑張ってください!応援してます! (11月17日 4時) (レス) @page3 id: 26843e8005 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:レモマカ | 作成日時:2023年11月16日 2時

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