なんかキミとは楽しめそう ページ6
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車から、ピィーッと駐車するときの例のけたたましい音が出る。
「Aちゃん、着いたよ」
北さんのハトコ、Aちゃんを今日から預かることになった。
第一印象は完全に北さん。けどちょっと抜けてる感じで、似たのはルックスのみらしい
『ありがとうございました』
「とりあえず部屋行ってみよな、荷物持つわ」
ズッシリしたリュックに手提げバッグ。相当重いだろうと半ば強制的に2つとも持ち上げた。
『宮せん…宮さんでも良いですかね?』
「何なら侑って呼びや、宮さんなんてあんまし呼ばれん」
そう言うと、Aちゃんはヘヘッとはにかむ。冷えた息が白くなって口から漏れた。
辺りは大分暗く、肌寒い。Aちゃんも同じことを思ったのか、「まだ5時なのに…」とそっと呟く。
「……あっ、俺の部屋は5階な。このマンション地味に構内複雑やから」
エレベーターに乗り込み、そう伝える。この子なら大丈夫だと思うけど念の為。
『分かりました』
5、の数字にランプが灯り、開いたドアから一緒に出た。曲がり角から1番目の部屋だから結構分かりやすいと思う
鍵を開け、暗い廊下の先には閉まった扉。「お邪魔します」と彼女が後ろからついて来た
「ここココ、Aちゃんの部屋にしてええよ。物置部屋だったし、あんま広か無いけど」
『あ、ありがとうございます…!』
俺の言った通り、容赦なく狭い。しかも殺風景。とりあえず布団を敷いて、小さい机を置いたぐらいだった
「なーんか申し訳ないな…」
『いえ!嬉しい…』
一旦部屋に荷物を置き、夕飯まで寛ぐよう促す。ブンッと残像が見えるぐらいのお辞儀をしてAちゃんは部屋に入って行った
「かわええなぁ」
…違う。決してそういう趣味ちゃうぞ。
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真柴白(更新期待してます) - 面白い更新期待です☆ 侑が、優しい作品ですね。珍しいですね。 (2021年2月5日 2時) (レス) id: b8cb4c9ad0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - えへへ…ツムと同居や…←(お巡りさんこいつです)これからも無理せず頑張ってください! (2020年12月12日 13時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シンカイギョ | 作成日時:2020年10月16日 19時