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いつの日からか松田さんはすっかりお店に来なくなった。
今日はバイト最後の日。
“Aちゃんがいなくなっちゃうの本当辛い〜。”
「今日まで本当にお世話になりました。店長。」
“埼玉でも頑張ってね”
「寂しくなったらまた来てもいいですか泣」
“もちろんよ！私は第二のお母さんでしょ！笑”
「店長〜泣もう〜泣寂しい〜泣」
“松田くんだっけ？伝えたの？埼玉に帰ること。”
「伝えてないです。」
“伝えなくていいの？好きなんでしょ？”
「えっっ」
“見てればわかるよ〜。言うか言わないかはAちゃんの自由だけど、あんなに仲良さそうだったのに言わないで離れるのは寂しくなーい？”
「でも、もういいんです。あったら自分の気持ち伝えちゃいそうで怖いんです。」
“そっか〜。でも彼がアイドルだからとか考えてるんだったら逆に彼を傷つける方になるからね…それだけは注意してね。”
「はい。」
何度も言おうか迷った。
でも私の一方的な思い。
彼を困らせたくはなかった。
バイバイ好きだった人…
次の日私は家を出て埼玉に帰った。
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作者名：げん | 作成日時：2020年11月8日 19時
