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モールで買い物して以来、
毎日のように松田さんはバイト先に来た。
松田さんがくるのは大体、私のバイトが終わる頃で
一緒に帰るのがルーティーンになってしまった。
“Aさーーーん！お疲れ様ー！”
「松田さんお疲れ様です」
“バイト終わりました？”
「はい！」
“じゃ、帰りましょっか！”
「はい！」
午後１０時半
この時間になると辺りは誰も人がいなくて、
街灯も少ないから一人で帰るのはいつも
少し怖かった。
“年末年始帰省するんすか？”
「んー多分しません笑」
“そうなんですね、俺も多分出来なさそうです…”
「ご実家帰ったりしてるんですか？」
“自粛期間は実家にいました！”
「そうだったんですね！」
“あ、そういうば、もし良かったらライン交換しません？”
松田さんからそう言われて
松田さんのスマホに映し出された
QRコードを読み取った。
私の画面にはGentaと書かれた
アカウントが追加された。
“誰にもバラしちゃダメですからね！！！”
「し、しませんよ！そんなこと！！！」
“わかってますよーーー笑”
「松田さんってなんかいい意味で芸能人感がないですよね」
“そうですか？”
「オーラはめちゃめちゃあるんです！でも、話す時とか普通の同世代の男の子と話してる感じ」
“それ……めっちゃ嬉しい！”
言った後になかなかやばいことを
言ってしまったことに気がついて、
謝ろうとしたら松田さんがすごく喜んでくれた。
“俺がジャニーズだからっていう理由で近づいてくる人が多かったんです。だから、そう言ってもらえて嬉しい！”
そう言って
るんるんしてる松田さんが可愛かった。
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作者名：げん | 作成日時：2020年11月8日 19時
