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味覚 ページ6
「 手、合わせて？ 」
促され、言われた通り、手を合わせたら、
「 ご飯を食べる前に、いただきます。って言うんだよ 」
『 いただきます 』
「 うんっ。どうぞ〜。 」
" じゃあ俺も、…いただきます "
と言って、箸を手に取り、野菜炒めを食べ始めた。
『 … 』
無言で箸を持ち、目の前の物を食べていく。
「 味、どう？ 」
『 する 』
「 味はすんのね、(笑) 美味しい？ 」
『 うん 』
「 もしかして、何味か分かんない？ 」
『 少し分からない 』
「 マジかよ… え、じゃあ匂いは？ 」
『 するよ 』
「 じゃあ、手、触られた感覚は？ 」
『 あるよ 』
「 じゃあ耳は…って聞こえてるもんね 」
『 うん 』
「 目は？見えるよね？ 」
『 うん 』
「 なんで味だけ？？それって、食べていったら分かる？ 」
『 分からない 』
「 それもこれからか… 」
『 ごめんね 』
「 え？…謝らなくていいよ、 Aが悪い訳じゃないし、 」
『 うん 』
「 うん。食べよっか。 」
と残りも食べ進めて完食。
「 A、手、合わせて？ 」
『 ？ 』
「 ご飯食べ終わったら、ご馳走さまでした。って言うんだよ。
自分で、作ったご飯は、お粗末さまでしたって言うんだよ。 」
『 分かった ご馳走さまでした 』
「 うん、そうそう。お粗末さまでした 」
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作者名：むぽ | 作成日時：2022年1月6日 19時
