人生に色を (ページ18)

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目的地に着くと、

「 A、行こっか。」

『うん』

大きな倉庫のような場所に着いて、ほくとと手を繋いで歩いていく。

大きなドアを開けたら、お父さんは、腕を組んでいた。

「鈴木。俺だ。」

{ おお。遅せぇ……って恵奈？ }

『 …お父さん、』

{ 何で、…お前はあのフライトで死んだんだろ？ }

「鈴木。この子は生き返ったんだよ」

『私の名前は恵奈じゃない』

{ は？何言ってんだよ、笑お前の父親が付けた名前だからな？ }

『違う』

「確かに、この子は死んだよ。あのフライトで。

でも、何かしらの使命で生き返ってる。

今は俺の、俺らのだから名前は違ぇんだよ」

{ さっきから意味不明な事ばっかり……

で？要件はなんだよ。わざわざこんなとこまで呼び出してよ。 }

「 1個だけ、死んでもらう」

{ は？(笑) 何で俺が死ななきゃいけないんだよ笑 }

「確か、お前この子や姉、奥さんにDVやってたみたいだな。それに？二股までかけちゃってさ。笑」

{ だからなんだよ }

「だからその分、倍に苦しんでもらわないとさ。」

{ だいたい、俺がDVや二股をかけた証拠はあんのかよ }

「それがさ、お前の会社凄いよな。
こんな人間に会社内の事情教えちゃうなんて。」

{ は？ }

「二股相手は仲野みゆさん。丁度、お前の奥さんが退職した時からずーっと。

それと、この子、姉、奥さんには共通して同じところに傷を負っていた。

その傷は、お前の爪の形と一致してんだよ。」