104話 ページ24
中也「俺かよ……」
『好きになられると迷惑だったか?なら太宰辺りにでも──』
中也「それは何となく嫌だ」
『ホントに太宰嫌いだな……もし嫌なら、父さんと姐さんに言って同居と教育係の話は無しにしてもらうけど──』
中也「嫌とも迷惑とも言ってねぇだろ」
『俺かよ、って言ったから迷惑かと思った』
少し不安そうなAを見た中也が、突然Aの腕を引っ張り抱き締めた
『!?』
告白したとはいえ、返事も貰っおらず、この様な状態に慣れていないAは驚き顔を赤くした
しかし、顔が赤いのは中也も同じだった
中也「女に好意を言われたことがねぇから、反応出来なかっただけだ……」
『顔いいから、なれてるんじゃ……』
中也「顔は関係ねぇだろ……俺も同じだって言ったら、どうすんだよ」
『めちゃくちゃ嬉しい、だけ』
中也「そうかよ、なら喜べ……俺も同じだ、お前が好きだ」
『……僕はワルキューレだ、殺す事でしか人の役に立てない』
中也「んな事ねぇだろ」
『何でそう言える?』
中也「俺を助けたじゃねぇか、羊達に、前の仲間に殺されそうになった時。まぁ、どうせあれもクソ太宰の計画の内なんだろうけどよ」
『それは違う』
中也「?」
『確かに計画を立てたのは太宰だ、だが太宰の計画内に僕がGSSの半分を殺すことは入っていなかった。勿論、羊から庇ったのも。あれは僕の意思だ、父さんにお願いして計画の内に入れてもらったんだ』
中也「何でんな事……」
『……太宰は中也の言う通り意地が悪いからね、中也で少し遊ぶつもりだったんだよ。中也が刺されるのも、殺鼠剤を塗られるのも想定内。だから、僕が父さんと話して、太宰に持ち掛けた。”羊から中也を庇う役を譲れ”』
中也「そこまでして、目的があったのかよ……」
『そうだね……目的は、中也を守りたかった』
中也「俺を?」
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neko - 中也、一端夏目漱石さんと代わるよ。終わったらズッと君だよ。愛してるね。可愛い中也さん。 (2020年10月19日 13時) (レス) id: b3d6820988 (このIDを非表示/違反報告)
リザ - とても良い作品です!更新楽しみです! (2020年7月12日 21時) (レス) id: 957f187fe2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:エリウ | 作成日時:2020年7月6日 15時