78話 ページ30
そのすぐ後、戻って来た藤丸は絶句した
藤丸「500……」
ウルクに残った人々の数を聞いたのだ
藤丸「そんな……」
マシュ「間違い、ですよね?残された人が…たった、500人だなんて!」
『事実だよ…』
ギルガメッシュ「ラフムによる2度の襲撃と、ティアマトによる海洋の侵食により、ウルク第1王朝は崩壊した。例えこの窮地を乗り越えようと、王国は維持出来ぬ、衰退するのみであろう」
藤丸「ウルクを…この時代を俺達は、守れなかった」
マシュ「……」
ギルガメッシュ「案ずるな、我らが滅亡しようと、シュメルの文化が生き残れば後に続く者が現れよう」
マシュ「シュメル文化…?」
イシュタル「シュメル文化の象徴であるウルクと、この馬鹿が生き残ればメソポタミア文明は守られるのよ」
ギルガメッシュ「つまり人類史を守りたければ、ティアマトを止めウルクを守らねばならんということだ」
人類史を守る方法があると知った藤丸の目に光が戻った
そしてティアマトを止めると宣言もした
その後、カルデアからティアマトの詳しい情報やデータが来たが、弱点らしきものは無かった
今のティアマトは、物理的にも神話的にも欠点のない完全な存在
仮説では、ティアマトには生まれつき死の概念が無いらしい
生命の母だからだ
人が生きている、それがティアマトの存在を証明してしまう
つまり地上に生きている生命がある限り、ティアマトに死は訪れない
それを聞いたマシュが顔を青くした
マシュ「それでは本当に倒せません…」
イシュタル「マシュ」
マシュ「ティアマト神を倒すには、全人類が死に絶えなければならないという事ですよね!?」
画面越しのロマニが、ゆっくりと頷いた
藤丸「それじゃあ、意味が……」
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作者名:エリウ | 作成日時:2022年2月27日 9時