63話 ページ15
マーリン「しかしエレシュキガルか、これは幸運だ」
イシュタル「どこがよ！」
マーリン「彼女がギルガメッシュ王の死に関係しているなら、打つ手はあるからさ」
マシュ「本当ですか！？」
マーリン「あぁ。実際、今ギルガメッシュ王に退場されては困る。シドゥリ殿、王の遺体は？」
シドゥリ「はい、まだ埋葬しておりません！王の魂が、まだ冥界にあるというのならば！」
マーリン「エレシュキガルを倒し、その魂を解放すれば彼は再び目を覚ますだろう」
マシュ「でしたら、直ぐにでも！行きましょう先輩！」
藤丸「倒す……」
マーリン「まぁ、闘いは必至だろうね」
藤丸が何か考える様に顔を伏せたが、マシュに呼ばれ顔を上げた
藤丸「うん、大丈夫」
イシュタル「本当に行くつもり？」
藤丸「やれる事をやらなきゃ」
イシュタル「冥界よ冥界！どんな英霊だろうが神性だろうが、無力化する世界よ！そんな奴相手に倒すって本気！？」
藤丸「倒すかどうかは、会ってからだ」
イシュタル「藤丸…」
まるで恐れる様子のない藤丸を見て驚くイシュタルの肩をケツァルコアトルが叩いた
ケツァルコアトル「ハァーイ！イシュタル！貴女冥界への行き方知っていますよね？」
冥界への行き方を知っているイシュタルに、藤丸は連れて行って欲しいと頼んだ
そしてそれはAも同じだ
『イシュタル、お願い。藤丸を連れて行ってあげて？ギルを、連れ戻して。もう、大切な人が居なくなるのは嫌だ。一人ぼっちは嫌…』
イシュタル「わ、分かったわよ。Aが言うなら、連れて行けばいいんでしょ！」
エルキドゥの死は自分が招いた事だと分かっているイシュタルは、昔からAに対しての罪悪感をずっと感じていた
何より、寂しそうな顔をしているAを見ていられないのだ
イシュタルと共に冥界へと向かった藤丸達を見届けると、Aはギルガメッシュの遺体を玉座に座らせた
『ギル…』
シドゥリ「A様、貴方様も疲れています。どうか、お休み下さい」
『……うん』
シドゥリに言われると、Aは床に座り頭をギルガメッシュの膝に乗せた
シドゥリ「そこで宜しいのですか？」
『うん、此処が、ギルの近くに、居たいから…』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 52人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：エリウ | 作成日時：2022年2月27日 9時
