双黒の監視者【中原中也】弐 (ページ18)

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地橋が死んだ事を確認すると、Aは中也と共に廃病院を出て電話を掛けた

電話先は中也の部下

『あぁ、うん…うん、頼んだ。僕直属じゃないのに済まない……いや、こっちこそありがとう』

電話を切ると今度は中也に謝る

『ごめん、中也の部下なのに。遺体回収なんてさせて』

中也「気にすんな、俺も今回はだいぶイラついたからな。それに、お前の部下の気持ちも分かる気がする」

中也の車に乗り走り出した車内で考える

気持ちも分かる？とは何のことだろうかと

『気持ちってーと？』

中也「お前の部下の女房の腹に子供がいただろ」

『あぁ、いたな』

中也「俺もいつかお前との子供が欲しいからな、あいつの立場になったらって考えたらイラついたんだよ」

『……は？』

ポカンとするAに中也がため息をつく

中也「まだ理解出来ねぇか？将来お前との子供が欲しいっつてんだよ」

『……はぁ！？何を急に！僕が親になんてなれる訳…』

中也「あ？お前ならちゃんと育てられる、俺が断言する。別にいいだろ、俺はお前との子供見てみたいぜ」

中也の言葉にAの顔はあっという間に赤くなった

中也「嫌か…？」

2人が共に暮らす自宅に着き車が止まる

『……中也との子なら、悪くない』

中也「そうかよ、答えはいい方だと受け取ったぜ？」

『それでいい』

中也「じゃ、部屋帰ったら早速勤しむか。子作り」

『死ねぇ!!』

どがんっ

その日、中也の車がのハンドルがぶち壊れた事は中也とAしか知らない