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―Aside―
己を取り囲む常識から逸れることに関して、
今の私には、まだ良し悪しはつけられない。
しかし、
常識を知った上でリスクを覚悟し、
自分の生き方を選択をすること。
それと、
常識を知らないままに常識から外れること。
その二つでは訳が違う。
私には血縁のある家族がいないので
不確かではあるが、
春蘭を送り出した父親の気持ちを考えると
彼女を甘やかすことはできなかった。
杏「おはよう!!!!!!」
まだたどたどしくお米を洗う彼女を
手を貸さずに見守っていると
朝練を終えた杏寿郎の声がする。
春「杏寿郎さん!!!」
A「春蘭」
米をそのままに、
彼の元へ駆け出す彼女を叱ることにも
もう慣れてきた。
杏「春蘭もようやく起きられるようになったか!!
感心感心!!」
槇寿郎にどのような思惑があるかはわからない。
しかし、春蘭に会えたことは
きっと何かの縁なので
私にできることがあれば、
彼女に余すことなく伝えてあげたい。
今は心からそう思うのだ。
肉親のいない私がこうも思えるのは、
こんな私にも惜しみなく
愛情を与えてくれた人がいるからだと
今実感する。
杏「A」
愛しい人から名前を呼ばれ、
ハッとする。
杏「おはよう」
A「おはようございます。杏寿郎さん」
それから
汗だくになった彼の体や顔を
手持ちのタオルでいつものように拭きあげた。
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あいふぉん - 初めまして。とても素敵なお話で一気に読んでしまいました!!煉獄さんが本当にかっこよすぎて夢主が可愛すぎてっっ!!続き楽しみにしています!! (2021年10月5日 0時) (レス) id: 367ee183e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わたあめ | 作成日時:2021年8月27日 20時