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―炭治郎side―
杏「A」
A「はい、杏寿郎さん」
少し息が上がってきた二人が背を合わせる。
この場所から彼らの横顔、及び表情がよく見えた。
俺は二人の次の行動を
息をするのも忘れて見入る。
杏,A「伍の型」
熱気と闘志で、彼らの髪が重力に反して浮き上がるのが
ここからでも見えたので、
俺は生唾を飲んだ。
杏,A「炎虎」
耳鳴りのような音から始まる破壊音。
遅れてやってくる衝撃波。
それらに己の体を支えるのは
簡単ではなかった。
しかし、恐ろしいほど巨大な力であるのに、
その炎からは確かな温もりと誠実さを感じる。
戻りゆく視力の中で
二方向に虎を模った炎が通過するのを見た。
反射的に両眼を腕で覆うと、
次の瞬間には鬼の気配が全て消え去っていた。
炭「…….」
灰、血、炎。
それらの強い匂いに刺激されながら
ゆっくりと目を開けた。
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作者名:わたあめ | 作成日時:2021年5月4日 20時