検索窓
今日:23 hit、昨日:0 hit、合計:48,801 hit

81 ―炭治郎side― ページ36

―炭治郎side―



炭「だいぶ視えるようになってきた。

  ...早く他の隊員の方々の応援に行かなければ!」




むせ返るような鬼の血の匂いに混じって

各隊士の血の匂いが途絶えない。




今回はかなり大掛かりな事件だ。



きっとより沢山の鬼殺隊員が

要請されているに違いない。





動ける俺が行くんだ。




作戦はこうだ。


まずは分裂している鬼の核を探す。



見つけ次第、呼吸を使って一気に畳み掛ける。

未だ視界は完全とは程遠いが、

これ以上じっとしているわけにはいかなかった。





建物の影から商店街に出ようとしたその時だった。




杏「待機命令!!」



鼓膜が破れるほどの声量に身が揺れ、

曇る視界の中で火花が散るのを見た。


同時に凄まじい地響き。




あまりに俺が焦っていたからか、

それとも彼らが気配を消していたからか


今この瞬間まで全く気が付かなかった。




燃えるような気迫と視線の強さに

一瞬身動きが取れなくなる。




振り向くと、鬼殺隊本部の屋敷で会った以来の

二人の姿があった。




炭「煉獄さん……と、鬼殺隊の精霊…。

  お二人もこの任務に当たっていたんですね!!」



俺が話終わるよりも先に、

杏寿郎の戦気に満ちた表情がグッと目の前に近づく。



その速さに俺は焦点を合わせるのに遅れた。




杏「呼吸で止血できるか!」


炭「できません!!!」




彼の気迫に押されて、俺まで声が荒ぶる。




杏「ならば君はここで待機するように!」




表情を変えずにそれだけ言うと、

彼は目にも止まらぬ速さで商店街へと消えていった。



あまりの移動速さに再び地響きがなるのを感じる。

82 ―炭治郎side―→←80 ―炭治郎side―



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (83 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
344人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 煉獄杏寿郎 , 宇髄天元   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:わたあめ | 作成日時:2021年5月4日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。