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『ヘチャン、いってらっしゃい』
「やーなんでそんなに可愛いの？
今日も大人しく待ってるんだよ」
『うん、早く帰ってきてね』
変わらない毎日
私は高校を卒業してから1度も外に出たことがない
連絡先もヘチャンだけ
家事をしてヘチャンの帰りを待つ
気づいたら私の生活はヘチャンを中心に動いていた
『...帰りたい、』
ポツリと呟いた声は誰にも届くことなく
冷たいタイルに沈んだ
「ほんとかわいい...」
スマホの画面に映し出されるAの姿を見て思わず頬が緩む
Aの主導権は俺が全部握ってる
その事実を改めて知り、優越感に浸る
「俺の為だけに生きてね」
そう呟いて画面の中の君に口付けをした
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作者名：おにぎり | 作成日時：2024年3月30日 20時
