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物心ついた時から"これか孤独"だというのをしっていた。
片親だった母が早くにしんで、親戚の家に預けられたけどそこがいい環境とはとてもじゃないけどいえなかった。
いかに楽に死ぬか。
毎日そればかりを考えて生きていた。
そんな時に出会ったのが
「なー美女、暇？」
ビルの屋上の柵を乗り越え立っている私に
煙草を吸いながら話しかけてくる明るい髪の男。
「………私、暇そうに見える？」
「歳上に敬語使えよ美女。十分見えるわボケナスが」
飛び降りようとしている私に"暇？"
この人頭いかれてるのでは…？
近付かれたことに全く気が付かなかった…
「忙しい奴は大抵デートやら合コンやらだろ。
そーんな中お前はなにしてんのよ暇だべ」
「……な、何してるって…飛び降り格闘中…？」
「なにそれ流行ってんの？」
「は？」
「あ、もしかして人生最後の午後14:00迎えようとしてた？すまんすまん」
何、この人
「……まあどうせ、誰とも話すつもりもなかったし」
「えーいいじゃんいいじゃん
どーせ死ぬんだろ？だったら話してくれてもいいじゃん」
「………………イカれてるって言われない？おじさん」
「失礼だな。名前は今どきだぜ"田中樹"。かっけえだろ」
………別に興味ないんだけど
煙草を吸うその
結構ぶっ飛んでる変な人適当だなと思った。
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作者名：嶺 | 作成日時：2022年5月23日 15時
