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ラウール
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.
「………村上くんさ、好きな人いる？」
ラウール「……ぶふっ、」
登校するなり、俺の前の席に座る佐野さん。
隣にはめめがいてめめは腹を抱えて笑っていた。
「その人をスペックで好きになったわけじゃないよね？」
ラウール「………」
俺よりは低いけど身長は高くて、整った顔。
黒髪がよく似合ってて笑顔が素敵。
成績は難ありだけど…とにかく俺はその人が好き。
それはスペックなのかな……
ラウール「……でも、能力はその人の1部だよ。
その人が優れているから自分がなにか得するから好きになったんじゃない？」
蓮「「…………おおお〜…」」
ラウール「え、なに」
「なるほど、……ありがと」
ラウール「……え、なに？佐野さん？」
蓮「……わかるわ俺もそう。
好きになるってそういうんじゃないんだよね
もっとどうしよもなく…好きになっちゃうね」
そう女子たちと話す佐野さんの背中を見ながらめめは微笑んだ。
だよね、彼女いるもんね
ああ、何今更…
蓮「………なあ、俺ん家泊まらね？今週」
ラウール「……………は？！」
向井「おっはよー！！まあた2人で話してるんか！！」
佐久間「なになに？！なんのお話！？」
ラウール「……佐久間くん、勘全く当たってないよ」
佐久間「へ！？なあに！？」
蓮「……勘？」
ラウール「…ううん、別に」
きっと………意味がない
俺がどう動こうと俺の事を好きにはなってくれないんだ
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作者名：嶺 | 作成日時：2022年2月4日 23時
