本懐《黒》 (ページ35)

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目黒

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「………合唱部の顧問がピアノ弾けなかったら大問題だろ！！！だいたいあんな曲私でも弾けるわ！！」

蓮「……マイクで叫ぶなよ
ハウリング！！」

「だいたいなんで隣が音楽室なのよ！」

蓮「創立者にきけよ」

「君の視線に何度も触れた〜！！♪」

高校生カップル放課後デート。

模範的コースのカラオケで喉が枯れるくらいにストレス発散。

蓮「……ったく、なあ……諦めようとはおもわねえの？」

「はあ？」

蓮「……いや、俺が言うのもなんだけどさ

なんもっと、若くてかっこいい奴とかいるんじゃね？」

深澤先生は正直派手な顔…ではない。
人気があって、パーツは綺麗だけど……

なんか顔大きいし……頭が……うん

「お兄ちゃんは1番かっこいいの！
あんたこそあの性悪女に騙されてるんじゃないわよ！」

蓮「だから今日ずっと言ってるけどなんなのそれ」

「蓮も歌え！！」

蓮「……はいはい」

「あと……お兄ちゃんはかっこいいよ！！」

蓮「いちいちマイク通すなハウリングで耳いてえ」

もうボロボロと涙を零すA。

「全部全部君のせいにしてしまおう！！！」

蓮「……うるさいな」

＿＿
＿＿＿＿

「蓮だって、わかるじゃん、同じじゃんか
諦めるとかそういう問題じゃないもん好きになったら」

歌い終わったと思えば感傷に浸って蹲るA。

ほんとに情緒不安定じゃん…

蓮「……わかるよ、」

好きになったらその人以外駄目。

相手が相手だとなんで好きになったんだろうって問いかける毎日。

それでも

"れーんくんっ"あの優しく大人びた声をきけば

そんなのどうでも良くなった。

辛いことばかりじゃないから

あの声をきけば出会わなきゃ良かったとかどうして好きになってしまったんだろう。とかどうでもいい

なんだ
まだおれ遥さんのこと怖いくらい好きじゃん。

こうやって囚われてる感じも、離れられないのも幸せだけど

なんていうか…余計不幸っていうかさ

蓮「…」

「＿＿＿＿ちょっ、なに？」

強そうに見えて、意外とすぐ泣く。

泣かれるとちょっと来るんだけどな

「ちょっといきなりすぎ」

蓮「いきなりじゃなければいい？」

「何言ってるの、？」

蓮「……舌、だしてよ」

わかってるよ
ヤなことあった日のAは従順だしね

まあ

「…んんっ、」

俺もそれに対して強引だ。