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ラウール
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ラウール「え？佐野さんが！？」
佐久間「シー！！ラウールくん声大きいよ！！」
転校生の彼からきいた話だった。
やたらと佐野さんに突っかかっててめめも俺もなんとなく苦手意識は持っていたけど…
康二くんと俺と佐久間くんの3人ではなしてて
康二くんがトイレに言ったタイミングで佐久間くんに言われた。
"佐野さんは、めめくんのこと好きじゃないんだよ
お互い……別の人が好きなんだよ"
そう言われた。
誰だろう、めめの好きな人はなんとなく分かった
親友だからずっと近くにいたから
ラウール「めめは、わかるよ、三井先生だよね」
佐久間「そ！！あの性悪女！！
佐野さんは〜………"深澤先生"だよ」
ラウール「え゛っ、？！＿＿＿＿」
佐久間「シー！！ラウールくん声大きいよ！！」
ラウール「え、なんでなんで？！」
佐久間「なーんか聞いちゃったんだよね
めめくんのこと"お兄ちゃん"って言ってて〜その相手が深澤先生だったんだよ！身代わり？的なやつ！」
普通の恋人ではない…そう前から思ってたけど
ラウール「……まって佐久間くん怖すぎない？」
頭悪そうなのになんでそんなこと突き止めてるの
しかもこの学校きて1ヶ月たってないのに…
何してるのこの人……
佐野さんかめめに恨みでもあるのかな
とはいっても……めめだってそんな単純じゃない
佐野さんのこと、正直本気で想ってるとは思わないけど
二股てきなこと……する？
それに
佐久間くんがやたらと佐野さんに突っかかっててる時
めめはそんなにいい顔をしなかった。
佐野さんはめめがどうしようとあまり関係なさそうだったけど……
俺も、佐野さんのことは中学の時からずっと見ていたから…
分からなくはないんだ
＿＿
＿＿＿＿＿＿＿＿
放課後テストが近いから1人で教室で勉強していた。
勢いよく入ってきたのは
明らかにいつもとはどこか違う親友の彼女。
あんなこと言われたら気になって仕方がないじゃん。
なんでもないという彼女は震えていて、イラついているようだった。
その涙の感情はどれに当てはまるのだろうか。
ラウール「お兄ちゃんの代わりはめめじゃなきゃダメなの？」
気付けば泣いている彼女にそんなことを口にしていた。
勿論、驚いた顔をしていた。
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作者名：嶺 | 作成日時：2022年2月4日 23時
