本懐《黒》 (ページ27)

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「……昨日あそこまでする必要あった？」

蓮「んー」

「だからあ、昨日、蓮胸ぐらまでつかんだじゃん」

屋上で、俺の足を枕にAが寝ている時、そんなことをきいた。

蓮「…だってあいつ多分お前のこと好きだよ」

「昨日しか会ってないけど」

蓮「んー男の勘？」

「意味わからないそれとは違うじゃん？」

蓮「んーだからだよ。
むしろなんで冷たくしないいの酷く振るのがお前のやり方かと思ってたよ」

「んーまあ、お兄ちゃんが私の隣にしたし、なんとなく？」

蓮「自分の周りに俺以外の男置くなよ。
優越感にでも浸りてえの？笑」

「いや、佐久間くんはどちらかというと…」

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「………ひよこ？」

蓮「あー……たしかに」

「…なんかぴよぴよしてる」

蓮「…まあ、どうでもいいけど」

「妙にひっかかるじゃん、嫉妬？私に独占欲でも湧いた？」

蓮「んーだってお前は………俺のじゃん…所有欲だよ」

「そ？」

そうなのだろうか

本当にそれだけなのだろうか

さあ？本当にそれだけかどうか、俺も分からない

俺の中で知らない間にAは遥さんに見えなくなっているのかもしれない。

蓮「………ん、」

「……んんっ、……」

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蓮「……俺たち付き合う？」

「……は？」

蓮「そんな嫌そうな顔すんなよ

付き合ってることにする？そしたら」

"頼りたい時に頼れるよお互いに"

お互いを自分の都合のいいように使える。

最初はそんな気持ちだった。

「……ふはっ、いいよ乗った。」

お互いの身体の承認要求はどんな時でも受け入れることを約束に俺たちは指切りをした。

「……でもそれってセフ…」

蓮「いやいやいや、わかるけど、しないじゃんそういうこと、途中でやめるじゃん、度が過ぎたことしてないだろ」

あの時は俺なりに気をつかった。

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蓮「1人が嫌なら寄り添ってもいいじゃんか」

俺たちは真っ直ぐに歪んでいく。