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佐久間「さのさーん！！」
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佐久間「佐野さん！化学室ってどこ〜」
佐久間「佐野さん！委員会ってさ〜」
佐久間「佐野さん！！食堂どこ？？」
転校生の彼はとてもしつこい。
私と蓮
私とお兄ちゃんの会話がなくなるくらいに話しかけてくる。
佐久間「佐野さ…「そろそろやめてくんね？」…んにゃ」
私に触れようとした時、痺れを切らした蓮が佐久間の手を掴んだ。
蓮「……初日からクラスで浮いてんの、気づかねえ？
人の彼女にベタベタすんじゃねえよ」
佐久間「……ん〜ごめん、佐野さん嫌だった？」
「……あ、いやー」
蓮「Aがというより、俺がやなの。俺の彼女だから」
私の頭に顎を乗せて、佐久間くんに低い声で忠告をしていた。
蓮「……行こう」
教室であがる歓声。
主に女子で蓮のファンクラブの子だろう。
蓮「……なに、負けてんの」
「…仕方がないじゃん、」
いつもの校舎裏へ行って、周りを確認する間もなく蓮は私の唇に触れた。
「……んっ」
蓮「…負けんなよ、あんな人に」
「……ごめん」
蓮「……まじで我慢の限界で死ぬかと思った」
「死なないから大丈夫」
蓮「ほんっとに冷たい女だな」
蓮「ね、もっかい、次自習だろ？遅れてこうよ」
「……自習監督お兄ちゃんだかりやだ」
蓮「……なんだよ」
「……んっ、、」
蓮「……ほら、目つぶって、」
優しく囁かれる声。息継ぎするひまもなかった。
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佐久間「……………へえ、お熱いことで」
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作者名：嶺 | 作成日時：2022年2月4日 23時
