六つの仮面、六つの本性【トモダチゲームR4】 (ページ17)

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なるほど。マナブの人形は少数を味方するのかと、一応今の言葉を覚えておくことにする。……すぐにこのゲームは終わるだろうが。

そうだ。こんなゲーム、一分一秒でも早く終わらせてやる。

Aはそう思い、強く『YES』の方へ力を込めた。

だが——人形が動き出して、期待が一気にしおれていった。

彼は、『NO』へ移動した。

目を見張った。マナブくん人形につられて、自分の体もNOへ引き寄せられる。

なんで、なんでNOに動くの？嘘でしょ、何かの間違いじゃないの！

しかし、人形は『NO』の一番端っこに到達してしまった。止まると、軽い爆破音が鳴る。

「第一問、不正解！正解は『YES』でした〜！」

テレビに「ブー」という不正解音がして、表に『第１問 ×』と表示される。

鼓動が速くなり、焦りが募る。間違いなく、誰かがNOに入れた。まさか……いや、そんなハズない。でも、だったらNOに行く意味がわからない。

他の五人も、動揺を隠しきれていない様子だった。

信じられない、志法がボードを思い切り叩く。

「……！」

声を発しそうになった志法を、即座に友一が彼女の口を押える。

——喋ると倍になるぞ！

そう訴えるように、彼は視線を送る。

志法は友一の手から離れ、自身のネームプレートの裏を確認する。彼女は安心した表情をし、うなずく。どうやら、喋るカウントにはならなかったみたいだ。Aたちも、安堵の息を吐き出した。