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貴方side
すっかり日が落ちた頃、ようやく麓へ到着した。
現状報告としては、目の前に薄汚い顔の鬼が立っていますね。はい。
口元に血が付いてるので、既に人を食らったんだと思われます。けしからん。これは天誅案件です。
『おいお前、随分余裕ぶった顔してんじゃねェか。腹立つからやめろ』
「なんだァ？俺の顔に文句があるってんのか？！」
『あ？変顔か？どうりで見苦しいわけだ』
「失礼にも程があんだろうが！！」
オギャーオギャーと赤子のように暴れ狂う鬼に、思わず哀れみの目を向けてしまう。気持ち悪ィな、その口縫ってやろうか。
.
「お前のような貧弱そうで肉付きの悪い女、俺が軽く捻っただけで潰れてしまいそうだなァ！」
そう言って、鬼はケタケタと下品な笑い声を上げる。
『あーん？舐めんじゃねェぞコラ。こちとら猫かカエルかもわかららない奴らに3時間以上絡まれてイライラしてんだよ。本気を出したら一発K.O.だかんな？殺っちゃうかんな？』
「ゴチャゴチャうるせぇんだよォ！！バカにしやがって…そっちから来ねぇってんなら…ｯｯ！！」
鬼は強風を身にまとい、鋭い爪を突き出すように走り出した。
『血鬼術次第じゃワンチャンあるかもなのに…お前らも能がないなァ』
頭ごなしに食いかかってきてるのが丸わかりで、面白味がない。つまらない。
この程度、余裕で避けれるけど…
鬼が私の胸元を思いっきり掻っ切った。
否、私が避けることなく、自ら掻っ切らせたと言った方が正しい。
『汚ェ爪してんな。私の爪の垢でも煎じて飲んどく？』
「なっ、なんで…どうして言葉を出せる！！」
私の体から垂れ落ちていく血を見ながら、鬼はそう叫んだ。やった本人がビビってやがる。
そんなことを思っている間にも、傷が付いた体は何事も無かったかのように再生していく。
「俺は下弦の鬼なのに、普通なら尋常じゃないほど悶え苦しむはずなのに…！！」
『下弦？お前が？ウケる。そんな50回殴られた羽毛布団みたいな顔の奴が下弦だなんて、笑うにも笑ねェや』
「おい！！言い過ぎだろ！！」
『はは、うるせー』
鬼ってのは、なんでこうも喧しい生き物なのかね。
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ちらちゃん(プロフ) - 雲隠れさん» コメントありがとうございます！更新頻度上げれるように頑張りますね！(;_;) (2021年4月6日 4時) (
レス) id: 843b1d66ba (このIDを非表示/違反報告)
雲隠れ - いつも楽しんで読んでいます。早く続きが読みたいです！これからも頑張ってください。 (2021年3月31日 20時) (レス) id: 9c937fba5d (このIDを非表示/違反報告)
ちらちゃん(プロフ) - 光華さん» 私的に小話とか挟みたかったので、全然大丈夫ですよ！気にしないでください(^^) (2021年3月10日 21時) (レス) id: 843b1d66ba (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - ちらちゃんさん» マジですか!!イヤでも、話の流れを変えてまで無理やりーとかはしないでいいですからね!申しわけなさすぎるんです! (2021年3月10日 21時) (レス) id: a571740452 (このIDを非表示/違反報告)
ちらちゃん(プロフ) - 光華さん» 土方さん登場できるように頑張りますね！(^^) (2021年3月10日 21時) (レス) id: 843b1d66ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちらちゃん | 作成日時：2020年12月19日 2時
