・ ページ8
貴方side
無惨「くっ…！！」
口元から血を流し、肩で息をする無惨。
たしかに彼は鬼舞辻無惨であるが、以前のようにまだ人間味が残っているかと言われたらそうではない。
鋭く尖った牙に1爪。体も一回り大きくなり、その姿はまさに私が漫画で見た通りの“鬼”そのものだった。
で、今無惨と私が何をしているのかというと……うーん、簡単に言えば殺し合いだ。
どうやら、無惨は私を稀血の人間だと思ってるらしく、屋敷の人たちを狙って食べた時とは違う尋常じゃない力とスピードで迫ってくるのだ。
そんなに美味しくないと思うんだけどなァ。
．
無惨「大人しく喰われればいいものの…無駄に抵抗すると余計に体力が削られるぞ」
『私の体力ナメてんのか！？ アァァァァァン！？？！！』
無惨「おっ、落ち着けと言っているだろう…」
おいテメなにまじで引いてんだ。虚しくなるからやめろ。…………なんだよそのちょっと怯えた感じの目！！やめてって言ってんじゃん泣くよ？！？！？
『大体な！お前、私喰ったら死ぬぞ！』
私の急な発言に驚いたのか、無惨は眉間に皺を寄せて問いかけてきた。
無惨「どういうことだ」
『ちょっと説明するのめんどくさいから、喰ってみろ(長〇力風)』
左腕を着物から流し出すと、無惨は目を輝かせながら食いついてきた。
左腕はぽろっと肩から外れたが、大して痛くはない。
この程度なら普通に再生するし。
.
無惨は私の左腕を食べきると、満足そうに腹を撫でた。
が、次の瞬間、無惨の口からとんでもない量の血が吐き出された。
無惨「な、なんだ……何が起こってっ…！！」
『よかったね。食べたのが利き腕じゃない左腕だけで』
なんて言っているうちに、私の左腕は完全に再生し終わっていた。
無惨「貴様、鬼でもないのになぜ再生する…！」
『さァ』
私はしゃがみこみ、未だに吐血し続ける無惨に目線を合わせ声をかけた。
『ねェ、なんで泣いてんの？
強くなりたかったんでしょ？喜びなよ』
瞳孔が開いては閉じの繰り返しをしている。
ほんとに怯えてるんだ。
『大丈夫、私がちゃんと消してあげるからね』
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1302人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
レイレイン - 高杉だッッ…！！！！！の所が好きです！私、中の人ネタ好きなんですよwww (2021年4月6日 20時) (
レス) id: 5a04a92c31 (このIDを非表示/違反報告)
土方雷羅(偽名) - あー！続き気になるぅ！ (2020年12月22日 17時) (レス) id: e501354a5d (このIDを非表示/違反報告)
ミミ(プロフ) - ちらちゃんさん» あ、占いツクールですか？来れたら教えてね！ (2020年12月18日 6時) (レス) id: 02e747571d (このIDを非表示/違反報告)
ちらちゃん(プロフ) - ミミさん» すみません、見たいんですけどウェブ利用制限がかかっているので、後ほどPCのほうで見たいと思います！申し訳ないです(；＿；) (2020年12月17日 22時) (レス) id: 843b1d66ba (このIDを非表示/違反報告)
ミミ(プロフ) - 以前言っていた今手をつけている設定欄書き終えました!来てみて下さい! (2020年12月17日 21時) (レス) id: cbdaf79d75 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちらちゃん | 作成日時：2020年5月24日 0時
