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貴方side
雨が止み、飛行機が動くと聞いた私は、渋々信ちゃんに別れを告げて両親の元へ走った。
瑠美「またお友達ができたの?」
ママが私の手を引きながら尋ねてくる。
『兵庫の子なんだって』
瑠美「そっか〜。じゃあ、いつか遊びに行かなきゃね」
『遠いのに?』
瑠美「会いたくないの?」
『め、めちゃくちゃ会いたいケド…』
もごもごして話す私を見てママは軽く笑った。
ぐう、からかわれた気分だぜ……!顔がいいから全然許すけど。
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セルゲイ「A、外見て」
そう言われ、小さな窓から外の景色を伺った。
雲以外何も無い景色に、本当に空の上にいるんだなと実感する。
飛行機とか前世以来だから、オラわくわくすっぞぉ!!…チョットコワイケド。
セルゲイ「怖い?」
『別に?!!怖くないけど?!?』
セルゲイ「ちょっとA、声大きいよ!!!」
『え!!ごめん!!』
セルゲイ「だから声が大きいってば!!!!」
瑠美「2人ともうるさいよ。パパ、寝なさい」
セルゲイ「ぁ、ハイ」
パパは「ぐんない、A…」と言って大好きなアイマスクを装着した。ガチ寝かい。
瑠美「ロシアまでまだまだかかるし、Aちゃんも寝る?ママも疲れたから寝ようと思ってるし…」
『ママ先に寝ていいよー』
瑠美「そう?酔わないようにね」
と、パパに続いてママまで夢の中へ走ってしまった。
私も眠いけど、睡魔より空腹のほうが勝ってるんだよな。
ビーフorチキン来ないかな〜とか考えながら、通路のほうをそっと覗く。
くそう、誰もいない…!
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『…ん?』
なんとなくポケットの中を探っていると、ガサッと紙切れのようなものが手に触れた。なんだこれ。
ぐしゃぐしゃになった紙には、お世辞でも綺麗とは言えない字で何か書かれていた。
“ ロシアでもがんばれ!応えんしてるぞ! 鉄ろう ”
“ またトス打ってね。 けんま ”
か、可愛い…ひたすら可愛い…!!!
何なのこの可愛さ!!愛らしさ!!紙越しなのに刺さるぐらい伝わってくる!!
このままだと勢いに負けてシートベルトを外しかねない。暴れちまう。(危険)
この紙は一生の宝物にしようと誓い、私は黙って眠りについた。
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みー(プロフ) - あの、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、絵が神ってます。最高ですね。もちろん内容も神ってます。これからも頑張ってください!応援しています! (2022年7月5日 15時) (レス) @page27 id: 23d0ddd543 (このIDを非表示/違反報告)
ちらちゃん(プロフ) - 豆さん» コメントありがとうございます!稲荷崎は私も個人的に好きなので、頻繁に絡ませていく予定です!続編の方でもたくさん登場させているので、是非ご覧になってください^^ (2021年7月22日 14時) (レス) id: 843b1d66ba (このIDを非表示/違反報告)
豆 - 北さん含め稲荷崎大好きなのでめっちゃ嬉しいです。原作だと春高までしか出てこんのでまた侑の見に来たみたいな感じでも構いませんので出してください。 (2021年7月22日 8時) (レス) id: c2c5a94e17 (このIDを非表示/違反報告)
ちらちゃん(プロフ) - おにぎりさん» コメントありがとうございます!オリキャラ褒められたの初めてだから嬉しいです!(泣) (2021年6月8日 19時) (レス) id: 843b1d66ba (このIDを非表示/違反報告)
ちらちゃん(プロフ) - ゆり。さん» コメントありがとうございます!絡ませますねー!!笑笑 (2021年6月8日 19時) (レス) id: 843b1d66ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちらちゃん | 作成日時:2020年5月4日 19時