美しき天才小説家【名探偵コナン】

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貴方side






一通り部屋を見て回ることができた。








家の荒れ具合などから、家庭環境が悪いのは明らかだ。
これで子供に何も無い方がおかしいだろう。














『ふぅ……』







えらく長いトイレだと思われてるだろうな……
お恥ずかしい……
















これ以上は本格的に危ない。
紫苑くんが生存確認にでも来たら困る。













コナンくん達の待つ部屋に戻ろうと
踵を返した時、ガチャリと何かが開く音がした。






















玄関だ。











まさか、父親が帰ってきた…？














その結論に至った瞬間、
全身から血の気が引いていくのが分かった。
















打開策を考える。










この状況で危ないのは私だけじゃない。
紫苑くんや心菜ちゃん、コナンくんまでもが危険だ。


















大人の私が、自然を装ってできることは何だ。



















徐々に大きくなってくる足音。

















………………やるしかない、よね。

































「────……あ？誰だよ、アンタ」

















キッチンとお風呂場を繋ぐ扉が開いた。















図体のでかい男が私のすぐ前までやって来て、
その鋭い目で見下される。









恐らく彼は20代。
私より少し上……といったところだろうか。




















『……勝手にお邪魔していてすみません。
隣に住んでる白樺です』


「あー……隣の」








よかった、なんとか思い出してくれたようだ。















「で、なんでうちに？」


『従兄弟の子にお宅の紫苑くんのことを話したら、
どうしても遊びたいと聞かずに……すみません』









全っっっ然、従兄弟とかじゃないけどね。
めちゃくちゃ赤の他人だけどね。















『それで、お腹が空いたと言うので
何か作ろうかと思ってキッチンに……』


「へー。……いい人っすね」


『いえそんな、、』







全部嘘ですから。(大声)
















父親の顔を見る限り、
どうやらそこまで疑ってはいないようだ。











ふー……見た目の通り馬鹿でよかった。






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