美しき天才小説家【名探偵コナン】

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貴方side






「おいアンタ、……そこの白髪のアンタだよ！」


『え、、何ですか？』


「ここにいる全員の口と手首をテープで塞げ！」


『ちょっと急すぎませんか……？？』















私は今、銀行で人質にとられている。











いや、私だけじゃない。






銀行員や私達の他にいたお客さんも。
この銀行にいる全員が人質だ。















どうしてこんな事になったのかというと、
全てはお金を下ろし忘れていた編集者のせいである。












近くの銀行に入ってすぐのことだった。








突然入ってきた怪しげな男達に、
「全員伏せろ！」と立派なライフルを突きつけられた。

















で、今私は周りの人達が下手な動きをしないように
テープで口と手首を縛ることを強要された訳だが……





















『ちょーーーっと失礼しますねぇ……』


「……………貴方、縛り方が緩すぎるんじゃない…？」


『え、嘘』








昔小説に書いた縛り方をしてみたけど、
これは緩いのか？












文句を言われながらも、
座り込んでいる人の口と手首を順番に縛っていく。




















「………………よし、全員縛ったな」


『……あの、私はどうすれば』







縛りますか？と、控えめに聞いてみる。










「いや、いい。お前には信用がある。
下手な動きもしねぇしな」


『なんかちょっと複雑ですね……』


「俺は奥の方を見てくるから、見張ってろ」


『あ、はい』








そう言って、男はライフル片手に奥の方へ向かった。























……………そういえば、橋屋がいない。








おかしいな、一緒に来たはずなのに。
縛る時も一人だけいなかった。




















………………………まさか、逃げた？













……………いやいやいや、そんなまさか。
だって出入り口には男の仲間がたくさんいるし……



















……………………でもなんか、有り得る気がしてきた……









あの人、思い立ったらすぐ行動に移すタイプだし……
しかもかなり変わってるし……



















血色が無くなり、顔が青くなるのがわかる。










はぁ………寿命が縮む……






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