美しき天才小説家【名探偵コナン】

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貴方side






『はぁー………疲れた』









どかっ、とベンチに腰を下ろす。
その姿には、きっと女らしさの欠けらも無い。














ボールを追いかけ回す子供達を眺める。








『若いっていいなぁ……』


灰原「………貴方、本当に独り言が多いのね」


『えっ』










急に隣に座ってきた哀ちゃんに、
ツンとした顔でそう言われた。びっくりした。














『………遊ばないの？』


灰原「休憩よ。汗もかいたし」


『あぁ、なるほど』









会話終了。
早い。早すぎる。


















ハンカチで汗を拭う哀ちゃんの顔を、こっそりと覗く。













………表情とか口調とかを見てみると、
やっぱり中身は大人の女性なのがよくわかる。








あれれー？ってする時は可愛いのになぁ……













…………まぁ、絵的にはこっちの方が慣れてるんだけど。


















そんな私からの視線に気付いたのか、
哀ちゃんは少し考えるようにしてこちらを見た。














灰原「……………ねぇ、小説家って儲かるの？」


『え』












も、儲かるの……？？


















…………ちょっと待って。
哀ちゃんって、一応小学生で通ってるんだよね。







こんなド直球に収入のこと聞いてくる子、
なかなかいないと思うけどなぁ……















『…………まぁ、本が売れたらね』


灰原「つまり？」


『え、つまり、その………………
私の場合は程々に儲かってる………かな……』


灰原「ふーん」








えぇ待って……
聞いた割には本気で興味無さそうじゃん……

















灰原「………………続編、楽しみにしてるわ」


『え、あぁ、うん。……ありがとう』










焦って声が裏返った。














やっぱ大人だなぁ、哀ちゃん……






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