episode58 《Silk route↓》 ページ12
Aside
それから昨日はまともに夕食も食べずに明日の支度をして眠りに着いた。
そして、朝。今に至るわけなのだがいつもより一時間も早く学校に到着した。
教室にはまだ誰も居ない。
薄暗い教室の隅でグラウンドを見ながら、揺れる想いを馳せてこの気持ちは捨てるべきなのか、ちゃんと伝えるべきなのかを悩んでいた。
…確か…… 春、こうやって教室の窓からグラウンド見てたらバスケに誘ってくれたっけ。
それでみんなと仲良くなった気がする。
まだその頃の私はかなり無愛想で可愛げが無かった。
そして、更に遡れば三年生になってから始めの方に私がボーっとしながら交差点を渡ろうとして、轢かれそうになったところを助けてもらったよな。
力強い声で、
「おいお前ッ…死にてぇのかよッ！！？」
って。助けてくれた。
初めて会った時は内心余計なお世話だと思っていた。
それに、話しかけてほしくない。
きっと面白半分で近寄ってきたんだろ。って捻くれた考えだった。けど、彼は私を見捨てなかったし寧ろ色々と親身になって助けてくれた。
何度も、何度も助けられて色々な事を教えてくれた。
だから決めた。
この気持ちは、捨てたくない。ちゃんと伝えるんだ。
ちゃんと告白するんだ。
「シルク」に。
私はあなたが好きです、って。
考え込んでいるともう既にちらほらとクラスメイトが教室に居た。
シルクは違うクラス。
放課後、かな。
何も予定が無ければ、二人きりになった時に思い切って想いを伝えよう。
どうか、届きますように。
＊
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こた - 全員分のルートがあるのでしょうか？更新頑張ってください！ (2019年9月18日 0時) (
レス) id: 6209d012cf (このIDを非表示/違反報告)
せいら/うおたみん(プロフ) - 〈シルクルート〉ってことは…？！まさか？！最後にちょっと不機嫌だったあの方ルートも？！…勝手に想像すみません笑 (2019年9月5日 22時) (レス) id: 2c14e8117c (このIDを非表示/違反報告)
www - 更新待ってマース。 (2019年8月26日 8時) (レス) id: bb2f701b11 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小鳥遊未來 | 作成日時：2019年6月24日 10時
