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童磨side
信者「教祖様。
今朝からAさんの姿が見当たりません…」
童「…それは本当かい?
…まぁ…
彼女自身の考えで此処を去ったのなら俺は止めはしないよ。だから問題ないよ」
信者「は、はい。承知致しました。
失礼します」
童「(Aが…)」
信者の言っていた通りに昨晩までAが居たはずの部屋は、誰も居なかったかのようにもぬけの殻になっていた。
正直な話、Aは他の信者とは違い俺を注意深く観察していたし、俺の正体についてさえ知っていても可笑しくない様子だった。
なので居なくなったと言われても案の定というか想定していた範囲内だったので、特に追いかける気にならずに居た。
…今は日が昇っているから、外出したら肌が焼けて爛れてしまうしね。
しかし淡々といつも通りに信者の話を聞いたり、教えを説いている中でAの事が頭から離れないで居た。
何故彼女は居なくなったのか。
そもそも、何故彼女は俺のもとにやって来たのか。
答えは知っている筈。
彼女は俺の信者なんかじゃない。
そして曖昧だった全ての疑念が一つの線になり、答えが出た。
鬼狩りの彼女の真の目的。
…あぁ、俺はそれにまんまと嵌められそうになっていた訳だ。
良いじゃないか。
これから起こる
俺は鬼狩りの作り出した台本通りに終わらせない。
*
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雰囲気ピーマン!(プロフ) - 続きすんごい気になります…更新頑張ってください! (2020年3月12日 6時) (レス) id: 90d8910699 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小鳥遊未來 | 作成日時:2020年3月11日 23時