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Aside




思えばこの女の子、髪型や服装は全く似つかないもののわたしと同じ双眸、髪色、声…
軍服?のようなものを着ているが、その子は間違いなくわたし自身だった。

わたしは夢?

両親は死んでいる…?


頭の整理がつかないわたしに未来の私は再び声を荒げて語り掛ける。


A?『…そして私は鬼を倒す任務の最中なの!その最中に鬼に眠らされた!
だからあんたは昔の夢を見ているんだよ…!』

A『その話が本当なら…どうやったら、わたしは元に戻る事ができるの?』

A?『……分からないよ!けどあんたが今いるここは夢なの…!』

A『えぇ… 大体そんなに大事な仕事なの?それに刀なんて持って… 嘘くさいよ、話がしたいだけならわたしは帰るね』

A?『…ッ!帰っちゃ、ダメ!ここで自決して…!』


帰っちゃダメ?自決?
意味が分からない。…違うよ、この幸せな世界はきっと紛れもなくホンモノ。

未来の私らしき女の子も…きっと他人の空似だ。


変な事に遭遇しちゃったなぁ…

早くおうちに帰らないと。


複雑な心境のまま初めてのお出掛けを終え、帰路に着いた。両手には都会で購入した品物の数々。
おうちに帰ったらお父さんとお母さんにあげるんだ。

しばらく歩くと私の家がある村へ差し掛かった。


ガラッ

A『ただいまッ!都会はね、とっても楽し……

……居ないの?
お父さん〜?お母さん〜…?

…ふふ、きっと私がちゃんと帰ってこられるかドキドキしてるんだ!』

お父さんも、お母さんも返事は無い。
大丈夫だよ、きっと。

笑顔のまま居間の戸を開けたその瞬間、体中から汗が出て血がサーッと引いていく感覚がして……
両眼からは気付けば、涙が溢れていた。


A『…う、嘘だよねッ!?

……ぅ、うわぁあああああぁ…ッ…!』


わたしの先には、息絶えている両親。
お父さんはお母さんを庇うように倒れている。

そして居間を染め上げる真っ赤な返り血と…

両親の周りに出来た赤黒い血溜まり。


泣き叫ぶ。

『帰っちゃ、ダメ!』

未来のわたしに言われた言葉が思い浮かんだ。
泣き喚くわたしの背後には、背の高い青白い顔をした恐ろしい風貌の…誰かが立っていた。


?『……俺はねぇ、他の鬼とは違う。
だからお前のことは……見逃して





…こいつに こ ろ さ れ る





A『やだ!!やだ!!…うわぁああああああッ!!!』

刹那、走り出す。
台所の包丁を手に取り、自分に向けて振り下ろした。



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もん - とても面白いですっ!!魘夢君好きにはたまらないですね!? (2020年10月22日 17時) (レス) id: d3b3bddaab (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:小鳥遊未來 | 作成日時:2019年11月25日 21時

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