吸血姫と呼ばれた少女II【ワンピース】 (ページ9)

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麦藁ページ9

｢おまえ、エースのこと知ってんのか！｣

そう話しかけてくる麦わらを被った少年

『ああ。あたしの弟だ』

｢でぇぇぇ!?!?!?エースに姉ちゃんがいたのか!?｣

『白ひげ海賊団だからね、血は繋がっていないさ』

頭にたくさん？？？をうかべて驚く麦わらの少年に軽く説明するA

｢なんだ、そういう事か！びっくりしたぁ！じゃあ、俺の姉ちゃんでもあるってことだな！｣

『あんたは白ひげ海賊団じゃあないでしょ』

｢でもエースの姉ちゃんなら俺の姉ちゃんだ｣

『ﾊﾊｯ、そうね』

別に嫌な気はしなかったので渋々承諾するA

｢おれはモンキー・D・ルフィ。海賊王になる男だ！｣

『おう。"ワニちゃん"の新聞でも君の事見たし、エースから散々話聞かされたし。ほんと、アンタのことしか話さないんだから…』

｢そうなのか！俺は、エースを超えてみせるんだ。強くなる！お前、名前なんて言うんだ？｣

『A。ドラキュラ・D・A』

｢Aか！よろしくな！｣

ニカッと笑う麦わらが、ルフィが眩しくて目が眩むようだった

話をしているが

みんな走りながら
Aは"ワニちゃん"にしがみついたまま

その方が早いし

出口に向かって走る

｢A…2人もくっつくのは流石に重いぞ…｣

『レディになんてこと言うの』

｢ちっこいのは男だろうが｣

『アンタは顔がいいからどっちでもいけるよ』

Aはアクアマリンの顔を見て、ニコッと笑った

｢ありがとう、Aさん｣

『さあ、ワニちゃんこんなに可愛い2人がいるのよ。頑張って!!』

｢…はぁ｣

Aはクロコダイルの背中に揺られるのが、心底楽しそうにケラケラ笑う

その笑顔が海軍の時とは違って心からの笑顔に見えて、クロコダイルは娘の成長のようにキラキラした感情が胸にやどった

これはなんだ、と思いながら走る

自由を手に入れた、勝ち取った者の笑顔は誰よりも美しく輝いている

Aには、海賊としての生き方が、1番向いているのだろう