吸血姫と呼ばれた少女II【ワンピース】 (ページ38)

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囚人ページ38

色んな人に聞き回ってコロシアムに着いた

コロシアム
囚人闘技場

ドフラミンゴに楯突いたものが戦わされる
酷いところだ
レベッカちゃんもきっといる

確信はないけど

『どっから入るんだろ、んー、ここさっきも来たな』

方向感覚が鈍いA
実は同じところを5周目だ

｢おい！ここで何してる！脱走か！？｣

『あー…うん！そう！』

脱走って言っときゃ中に入れる、そう思い咄嗟に答える

Aの変装はヒゲとサングラスと帽子

｢おい｣

『は？あたし？』

｢新人、だろ。見た事ねえ顔だ｣

『ま、あたし、囚人じゃないしね。そーだ、レベッカって子を探してんだけど、アンタ知らない？』

話しかけてきた看守らしき男にレベッカのことを聞いてみると、男は目を見開いた

｢お前、レベッカを知らねえのか、ここじゃ有名だぞ｣

レベッカは有名な子で知らない人はいないらしい

『ふうん。ねえ、あたしをこの檻から出して、その子のところに連れて行ってよ』

｢はぁ？なんで俺が｣

『あんた、ドフラミンゴの事、好きじゃねえだろ？殺し合いも嫌いってとこかな』

Aはニヤニヤしながら男を見つめる
図星をつかれたらしく、男は顔を真っ赤にした

｢わーったよ！静かにしろよ、あとこれを着てろ｣

男はそう言って、看守用の服をくれた

『ぶかぶかなんだけど』

この世界では普通の身長だと思った彼は、意外と大きかった

Aが小さいのか、彼が大きいのか

Aは長い袖を捲ること無く、腰に手を当て、プンプンと怒った

｢うるさい。レベッカのところに行くんだろ、バレないようにしろ。バレたら俺も、お前も危ない｣

『はぁい！』

数歩歩くとAは男をチラチラと見た

｢なんだ｣

『ねー、レベッカのこと好きでしょ〜』

｢俺は30秒前にバレないようにしろって言ったよな？聞こえてなかったのか？｣

『返事したでしょ、話逸らさないでよ』

｢ここだ｣

『…話しそらしたわね』

目の前の部屋の中には、俯いて座っている薄桃色の髪の子がいた

部屋の空気は重く、冷たかった