吸血姫と呼ばれた少女II【ワンピース】 (ページ3)

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救出ページ3

Aの目的はここにある

"人間オークション"

一度連れてこられてからここを潰すと考えていた

まずは一つだけでも…

『なんかやな感じ…』

"オークション会場の裏に潜入して檻の中から人々を助ける"

という作戦だ

オークションが始まる前に檻の鍵を開け、人々を全て外に避難させる

『もう大丈夫、静かに逃げてちょうだい』
｢｢｢｢｢ありがとうございます!!!｣｣｣｣｣
｢お名前を伺っても？｣
『Aよ。そんなこと聞く暇があったら早く逃げて』

｢あ…｣

しっしと犬を追い払うようにすると彼らは涙を流し、ペコペコ頭を下げながら走って行った

一人の女性がAを見てハッとした顔をしたが、気のせいだろう

そしてオークションが始まると商品が出てこない

オークションの主催者側は大パニック

『おーー！ゴタゴタわちゃわちゃ!!』

足をパタパタさせて喜ぶA
飛んで空から見ているから大混乱が全て見える

"ひと仕事終わった"と満足してにんまりしたAが船のある海岸まで行こうとした時だった

｢あの…！｣

『???』

声をかけられ見下げると逃げ遅れたのか何人か子供たちが立っていた

みんな細くて貧相な面持ちにAは眉をしかめ、地上に降り立った

『何、お礼ならいらないから。早く行きな』

｢…私を、私たちを一緒に連れていってください！｣

『はあ？あたしは海賊なの。アンタたちを連れて行けるほどの船には乗ってないわ』

嘘だ、白ひげ海賊団の船大工が過保護でAの船を1人には大きすぎるのを作ったのだ

そう、海軍の船より人周りほど小さめなのだが、かなりでかい
正直邪魔だ、Aだけが乗れればいいだけなのに…

"海賊"その言葉に彼らは目を見開いた

その見開きは恐怖ではなく希望のようで、キラキラしている

その目が眩しくて目を細めるAの顔は顰め面

｢それでもいいです！｣｢きっと役に立ちますから！｣
｢足でまといにはならないわ！｣｢お願いです！｣

｢｢｢あいつら！追え！！！｣｣｣

彼らが口々に言う間にオークションの主催者側の男達が追ってきた

『ﾁｯ…逃げるよ！はあ…アンタたちも着いてきな！』

｢｢｢｢わぁぁ、はい!!!｣｣｣｣