吸血姫と呼ばれた少女II【ワンピース】 (ページ17)

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感謝ページ17

『みんなおはよう』

｢｢｢｢A/Aさん!!｣｣｣｣

コアラにも医者にも"外に出ろ"と言われたので、憂鬱だったが(放り投げられたので)松葉杖をつきながら、外に出た

そしてトルマリンたちの姿が見えて声をかけると、彼らは駆け寄ってきてAに飛びついた

『おや、まあ…あたし潰れちゃうよ』

｢ごめんなさい｣｢怪我は治ったの?｣｢まだ痛い…？｣

『ああ、もう少しだよ。イテテ…』

｢あらあら、A様の怪我は完治している訳ではありませんわ。さあ、足からは降りて差しあげて｣

10人も飛びついてきたのだ、折れた足の上に座る誰かさんがとても痛い

小綺麗な女性がやって来て足に居座るタンザナイトを抱き上げた

女性はタンザナイトを小脇に下ろすと長めのスカートを綺麗に整えて座り込むAの目の前で膝をつき、頭を下げる

土下座の形だ

深深と頭を下げられてAはアワアワと手を動かす

『ちょ、何してるの!?』

｢A様、あの時は本当にありがとうございました｣

『あの時…?』

｢ええ、初めて会った時、私はまだ子供でした。故郷から連れ去られて暗い絶望の淵にいた私には、あなたが天使に見えてなりませんでした、あの時は悪態を着きました…申し訳ありません｣

『…天使?』

｢食べ物が少ないあの場所では、私はやせ細っており、なかなか売れなく何年も過ごしました。この子達とも、途中から過ごしました。あのオークションで売れなければ、私やこの子達も殺されるところでした。あなたは、私達を救った女神様なのですわ｣

『あ…あぁ!!あの時の、こんなに綺麗になって。見違えるようだな、誰かわからなかったぞ。革命軍に入ったんだな、良かった。君の絶望した顔を忘れられなくて、オークションを襲い始めた。そしたらこの子達が着いてきた。君の幸せそうな顔を見れて何よりだ』

彼女はAが初めて連れてこられた所で少し話した人だった

涙ぐむ彼女はAの見立て通り本当に美しくなっていた

彼女が話す間、Aとともに着いてきた子達は大きく頷きながら話を聞く

｢僕達もAさん好き｣
｢あのままだったら今頃死んでた！｣

『あたしも、みんなが好きよ、大好き』

そう言ってAはまとめてみんなを抱きしめた

大きく黒い羽根はみんなを包み込み、暖かかった