吸血姫と呼ばれた少女【ワンピース】 (ページ7)

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書庫ページ7

Aが海兵として働き慣れてきた頃

｢A、センゴクさんが呼んでるわよ｣

『今行くよ！』

パタパタと足を鳴らして笑顔で走っていく姿は天使のような軽やかさで他の海兵たちは癒されていた

｢A、コケるなよ！｣
『コケない！』

プンプンと腰に手を当てて怒る可愛い少女

｢A｣

声をかけられれば手を振る可愛い少女

『なあに！？センゴクさん！』

｢今日は友達を紹介しよう｣

センゴクもこの可愛らしい少女には甘い

Aの頭を優しく撫で、背に隠れる子を押した

｢さあ、ロシナンテ｣

｢あ、あの、ロシナンテ、です｣

センゴクが促すと後ろからひょっこり出てきたのはブロンドの前髪が目にかかった少年

『私はA！よろしく』

｢よ、よろしく｣

Aは勢いよく手を差し出したが、少年は服の裾をぎゅうっと握りしめている

ふんっと鼻を鳴らして手を引っこめるA

『私はAって呼んでくれて構わないけど、あなたはなんて呼んだらいいの？ロシナンテって言いにくい。長いもの』

｢ロ、ロシーって呼ばれてた｣

『じゃあ、ロシーね！改めてよろしく、ロシー』

｢よろしく、A！｣

それからAとロシーはよく行動を共にするようになった

『ロシー、見てぇ！空がきれい！今からお外にお昼寝しに行こうよ！』

｢A！まだここの掃除終わってないよ。怒られるよ…？｣

『大丈夫よ！』

｢何が大丈夫なんだ？｣

｢ガ、ガープさん！？｣

｢ちゃんと仕事をしてから行けぃ！｣

ゴツンッ！ゲンコツが降ってきた

｢うわぁぁん｣
『いったぁぁい！くそじじい！』

｢こらぁ、A！！｣

サボり癖のあるAと泣き虫なロシーはいつも一緒だった

『泣き虫ロシーちゃん』
｢違う!!!｣

Aは頭の端っこでは自国のことを考えていた

その日からAは図書館などに行き、調べ物を繰り返した

自分の住んでいた国の事
名前の由来
世界の歴史や地理
人々の暮らしや地位
様々な島の事…etc

色々なことを調べた

人に聞き回ったり頼んで実際に赴くこともあった

頭のいいAはすぐにものを覚えることが出来た