吸血姫と呼ばれた少女【ワンピース】 (ページ34)

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太陽ページ34

白ひげ海賊団に助けられる前

コラさんの死で心が荒んでいたAは1つの島に降り立った

その島は大きくはないが小さくもない、活気に溢れる島だった

Aは少ない有り金で丘の上にある酒屋で酒と飯を楽しんでいた

カウンターで座る少年が目に付く

だって上半身は何も身につけていないし、食べ物に顔突っ込んで寝てるし

カウンターなので少し離れたところに座ってはいるものの、横なので目がいく

憂鬱な気持ちが苛立ちに変わり、Aはすぐに食べ終わった

『ご馳走様。美味かった』

街を少し見て回ろうと思いながら酒屋の前で一つ伸びをした

｢『さあ、どこ行くかなあ』｣

被った

勢いよく首を声の方へ向けると先程横で食べていた(寝ていた？)少年がいた

"さっきまで寝てたのになんで横にいるの"

少年を人睨みして歩きだそうとした時、街の方で海賊が暴れてるのが見えた

少し高台にある酒屋からは街がよく見えた

Aは迷わず駆けだした

もちろん

少年も

街では海賊が住民を切りかかろうとしているところだった

Aの足の速さでは間に合わない
生憎羽は飛びすぎで機能しない

このままでは切られる、そう思った時だった

｢火拳!!!｣

炎が目の前にひろがった

少し驚きはしたものの、その隙を見て他の海賊たちを倒し、周りの住民を助ける

｢ぐぁぁ！｣『少年！！！』

少年が海賊に押され、先程のような火が出せてない

Aは直ぐに察した"剣が海楼石なのだ"と

『しゃがめ！』

海賊を一蹴りした

『はあ、はあ。すみません、こんなことになってしまい、もっとはやく来てれば…』

Aは街の人達に謝った

｢いいえ。あなたたちは私たちを救ってくれた｣
｢誰も傷つかなかったしな｣
｢おかげで助かったよ、ありがとう｣

『あ、や、その…』
｢俺もありがとうな！｣

少年に感謝され目をチカチカさせるA

『あのままだったら、死んでた。死なれたら街の人が困るから』

｢俺、エース。お前は？｣

『A』

｢Aか。いい名前だな！｣

『あ、ありがとう。じゃあ、私はもう行くから』

｢おう！またどこかでな！｣

どうも彼といると調子が狂いそうだ

素っ気なく返事をしたつもりだったが、少年の太陽のような笑顔には勝てずに笑いかけて手を振った