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A side
廊下に響くみんなの声を聞きながら、扉の前でずっと足が止まっていた。
怖かった。私がここに来ることでまた慎くんに怒られてしまうんじゃないか。
私の姿を見た瞬間に、川村さんがまた苦しんでしまうんじゃないのか。
もう辞めるというのに色々な事を考えてしまう。
H 「…A、A!!」
『……っ、!!ビクッ HIRO、さん』
H 「怖いか…?」
『…少しだけ怖いです、はは、』
少しだけなんて嘘。
RAMPAGEを辞めてしまったら私の居場所なんか無くなってしまうからものすごく怖い。
H 「俺が横にいるから大丈夫、ゆっくりでいいからみんなに話そう」
『……はい。ありがとうございます』
HIROさんが隣にいてくれるとほんとに心が落ち着く。頑張らないと。
コンコン
H 「入るぞー」
『……し、失礼します』
もうどうにでもなれと思い、バッと一気に顔をあげた。私以外の16人のみんなが私とHIROさんを交互に見ていた。
慎くんと目が合った。慎くんはバツが悪そうな顔をしてすぐに目を逸らした。
その横には川村さん。
写真で見た顔と同じ顔。私を見た瞬間にすぐに慎くんに話しかけられてしまい、目は離されてしまった。
私はきっと慎くんに嫌われているだろう。
でももう辞めてしまうから関係ないか。
慎くん、ちゃんと私慎くんに言われたこと守ったよ。
H 「今日はAから話があって、みんなに集まってもらった」
慎 「話ってなんすか、?」
H 「今から話してもらうからみんなちゃんと聞いてあげて?A、座って。ちゃんと話そう」
HIROさんが椅子を引く。
目の前には川村さんと慎くん。
気まずい。でも目線を合わせなければ大丈夫。
『大切なお時間削ってまで集まっていただきありがとうございます。少しだけみなさんに話があって。』
手が震える。数秒沈黙が流れる。
この数秒で今までの事が頭によぎる。
川村さんの事は思い出せないけど、ちゃんとみんな笑ってる。私がいなくなったらみんなの笑顔が戻ると思う。
意を決して次の言葉を発した。
『私、RAMPAGE辞めようと思います』
「「「「「…は?」」」」」
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ぽんすけ(プロフ) - ひっそりと読んでキャーキャーしてた者です、、笑 続きすっごく気になってるので無理しない限りでいいので続けてほしいです!!それと新しいのも気になります…♡ゆっくりでいいので更新待ってます!! (2022年7月11日 22時) (レス) @page38 id: 70bd035867 (このIDを非表示/違反報告)
#かずほくいつまこ - この小説めっちゃ好きです! あと、壱馬くんとヤったときのところ、めっちゃ書くの上手いなって思いました! 続き更新してくれるの待ってます! (2021年1月18日 3時) (レス) id: 26ef1f84d5 (このIDを非表示/違反報告)
hori-itsu(プロフ) - 初めまして!いつも楽しく読んでます!もう一つの作品の方の更新も待ってます。 (2021年1月17日 16時) (レス) id: 74d4032596 (このIDを非表示/違反報告)
理香(プロフ) - やっとこさ、更新ありがとうございます。入試頑張ってくださいね。小説は二の次でええから。 (2021年1月4日 7時) (レス) id: cc5fb30d6c (このIDを非表示/違反報告)
理香(プロフ) - 初めまして!続きが気になります。頑張ってください。 (2020年10月19日 7時) (レス) id: cc5fb30d6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しょへざる | 作成日時:2020年9月2日 22時