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困惑していると、
｢新入生さん、お礼は相手の目を見てするものでしょう。｣
と言われた。
しまった、と思いバッと勢いよく顔を上げる。
副寮長のオーラに気圧されて、ずっと下を向いてしまっていた。
｢どうもすみません、ありがとうございます。｣
今度は目を見てお礼をする。
副寮長は微笑んだ。
相変わらず目は笑っていないように見える。
｢ふふっ、この学園に似合わず、貴方は素直なんですね。
お名前をお聞きしても？｣
｢あ、えっとAです。｣
｢Aさん…。
これからよろしくお願いしますね。｣
私はハンカチを受け取り、お辞儀をしてそそくさとラウンジを出ていった。
少し後ろには、ソファに腰掛けてこちらを伺っている寮長ともう一人の副寮長の姿がちらっと見えた。
う〜。目を付けられていないといいなぁ…。
________
ジェイドside
騒がしい入学式と、新入生への寮長・副寮長の挨拶が済み、やっとひと段落つく。
浮き立つ新入生が、ぞろぞろと自分の部屋へ戻っていく途中、最後尾を歩いていた人物の懐から白いものが落ちた。
どうやらハンカチらしい。
落とした本人は気づいていないようだ。
｢そこの新入生さん。｣
小さな背中に声をかけると、肩を小さく揺らして落とし主が振り返る。
怯えているのか、こちらとは目を合わせようとしない。
少し意地悪をしたくなった。
｢あぁ、すみません。ありがとうございます。｣
差し出したハンカチを、目の前の新入生は受け取ろうとするが、こちらがわざと力を入れて離さなかった。
｢新入生さん、お礼は相手の目を見てするものですよ。｣
そう言うと、新入生はやっとこちらを見据え、お礼を述べる。
見るからに大人しそうな、中性的な顔立ち。
一目見て美しいと言えるほどの器量は無いが、何故かこちらを惹き付ける魅力がある。
それは、この人間に差す暗い影と、内側に燃え立つ情熱のせいだろう。
…面白そうだ。
ハンカチを手渡すと、Aと名乗った人間は足早にラウンジを後にした。
ローブを纏った小さな背中が見えなくなるまで見つめていると、横から片割れの声が飛んでくる。
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ランカスター(プロフ) - レオンさん» コメントありがとうございます！！お気に召していただけたようで何よりでございます♪ ジェイドのみ副寮長、ご指摘の通りですね！見直してみて気づきました…。ガバガバで申し訳ないです 笑 コメント下さり本当にありがとうございます！ (2021年1月4日 10時) (
レス) id: d91d53123f (このIDを非表示/違反報告)
レオン(プロフ) - すごく内容好きです....!!!!!ｳｯ...！！オクタの副寮長はジェイドのみだと思います...！ (2021年1月3日 8時) (レス) id: 8a19b2b241 (このIDを非表示/違反報告)
ランカスター(プロフ) - mitoさん» コメントありがとうございます！！ジェイド最推しの方にお褒めいただいて嬉しいです♪書いてて自信が持てますし、とっても励みなります！どうぞ、最後までお付き合い下さいね！ (2021年1月2日 22時) (レス) id: d91d53123f (このIDを非表示/違反報告)
mito(プロフ) - 更新頑張ってください！ (2021年1月2日 21時) (レス) id: ebda06392e (このIDを非表示/違反報告)
mito(プロフ) - ジェイド先輩が最推しなので最高です！大好きです！愛してます！！更新あ (2021年1月2日 21時) (レス) id: ebda06392e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ランカスター | 作成日時：2020年12月16日 15時
