検索窓
今日:4 hit、昨日:0 hit、合計:4,249 hit

もしもの話 1【スンギル】 ページ1

くだらないニュースを面白おかしく、盛り上げている人の声がテレビから流れる




画面が切り替わっているらしく、薄暗い部屋をリズミカルに明るく彩る




そんな光を浴びても、目の色を変えずなにを考えているかも分からない表情で見つめてくる彼女





彼女ーAの言った質問の意味が分からなかった俺は口を開き、「は?」と一瞬間抜けな顔をしてしまった









「もしも、Aが未来人で元いた世界に帰らないと行けない日が来たらどうするかって?」



「うん!スンギルはどうする?」


オウム返しをすると、Aは興味深そうな顔を浮かべた


相手をするのが面倒だと思っているのにもかかわらず、Aの頬に触れようとする手に笑ってしまう



「どうもしないよ。そんな事ある訳もないし、話をするだけ無駄」



ありえない話をする程暇じゃないんだけど、とAの頬を軽くつねった



「相変わらず固いなぁ。仮の話ぐらい、いいじゃんー。想像力豊かにさー」



「これ以上、無駄な話をするなら口塞ぐよ」



唇が触れるか触れないほど距離を詰め、半分冗談な言葉を口にする




言葉か、この距離感か


Aは恥ずかしさで頬を真っ赤に染め、目が少し潤んでいた



お互い言葉を発する事なく、知らないうちに始まった映画の緊迫とした音楽が流れる








「じゃ、じゃあさ・・・もしも、私が男でもスンギルは好きになってた?」







タイミングよく、しんと静まり返った部屋


そのせいかAの声だけ、やけに響いていた

また、くだらない事を言っているなと溜息をつく




仮の話をした所で、何の意味があるんだ


「そんなの分からない」


「えぇー。私はスンギルが女の子でも同じように恋に落ちてたと思うな」




ふにゃりと頬を緩ませたAが、こつりと額を合わせた


見た目に似合わないと言われそうだけど、きゅんとした
今はこの言葉以外、見つからないから仕方がない



「馬鹿らしい・・・そんなの分かるわけない。今だって、Aの事が好きかも分からないのに」



「スンギル?待って、好きかも分からないって」




Aはかなりショックを受けたようで、泣きそうな顔でこちらを見つめる

2→



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.1/10 (13 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
19人がお気に入り
設定タグ:ユーリ!!!onICE
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています!更新停止状態のままですが更新はされるのでしょうか? (2019年9月12日 22時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2017年3月7日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。