番外編 君に名前を呼ばれた日 ページ33
「月皇くん」
ソプラノの音で奏でられる
心地よいと感じると共に少し物足りなさを感じる
友達の名前を呼ぶ彼女の声を聞くたび、少し嫉妬をしてしまう
そんな自分に暫し苦笑いをする
「遥斗くん」
あの声で呼ばれたら
そんな想像をし、ニヤけそうになる頬を手で抑える
「月皇くん、今いいかな？演劇のことで、ちょっと聞きたいことがあって・・・」
「！！う、うん。大丈夫だよ、どうしたんだい？」
気づくと目の前にAがおり、ガタッと音を立ててしまった
しかし、そんなことを気にせず細かく書き込まれた台本を開き質問をしてくるA
質問にきちんと答えるが、心あらずな俺
熱心なAには申し訳ないが、こんな機会が無ければきっと俺はAとこんなに話すことは無かったんだ
いつも通りの顔をしてるが、終始心臓の音が煩く聞こえてるかもしれないと感じるほど
それは俺が昨日から決めていたことをAに言うからだ
質問がなくなったAは、「そういえば」と口を開き
「昨日言ってたお礼・・・決まったかな？」
眉毛を下げ、笑みを浮かべる
「ん・・・き、決まったよ」
震えた声に恥ずかしさを覚え、膝の腕に置いていた手をきゅっと握る
「その・・・もっと仲良くなりたいから、名前で呼び合わないか？」
「・・・・」
「お礼って言われてもさ、俺も勉強になることあるから気にしなくてもいいんだよ」
「で、でも・・・」
俯いていたAが顔をあげたので、そこで彼女の頬が赤く色付いているのがわかった
「じゃあ、今度お菓子作ってくれないか？噂でAの作ったお菓子が美味しいって気になって・・・」
「なっ、名前！」
「ダメかな？」
困った顔で尋ねるとAは頭を横に振り、じっと俺の目を見て口を開く
「駄目なんかじゃないよ！は、遥斗くん」
「ありがとう、A」
Aに名前を呼ばれる
想像していた以上にドキドキし、あー俺死ぬかもしれないと日頃じゃ言わないような台詞を心の中で呟く
やっとスタートラインに立った
彼女の声で呼ばれる度、平常心を保ちながらそんなことを思った
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Licht - 更新されるの待っています！頑張ってください! (2017年10月25日 15時) (
レス) id: 1410ecfbe5 (このIDを非表示/違反報告)
Licht - お久しぶりです♪また、心がぎゅうっとなりました。続き楽しみにしていますね♪頑張ってください!応援しています! (2017年10月25日 15時) (レス) id: 1410ecfbe5 (このIDを非表示/違反報告)
黒(プロフ) - Lichtさん» こんばんは！Lichtさんのハートを鷲掴みに出来て良かったです(*´▽`*) 凄く嬉しい言葉を下さってありがとうございます！！不定期更新になりますが、またハートを鷲掴み出来るようにガリガリしますね 笑 (2017年9月1日 23時) (レス) id: bf4c77c4d9 (このIDを非表示/違反報告)
Licht - こちらこそ、お久しぶりです。最新話見ました。きゅんきゅんを通り越してハートを鷲掴みされました。最高です!この小説に出会えてよかったなと思います。これからも頑張ってください!! (2017年7月18日 12時) (レス) id: 2dbae398d4 (このIDを非表示/違反報告)
黒(プロフ) - Lichtさん» お久しぶりです！遥斗さんカッコいいですよね(*´ω`*)伝えたいのに伝わらないの辛いですよね(;_;)遥斗さん視点のお話で早くきゅんきゅん出来るように頑張りますね♪応援ありがとうございます> < (2017年7月16日 20時) (レス) id: bf4c77c4d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒 | 作成日時：2016年9月11日 0時
