向日葵畑に星空を《F.Joitiro》 (ページ18)

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：story17 ページ18

肺炎と診断された日から数日が立った

だが、丈たちには肺炎もかかってるということは

未だ言えていない。

『ねぇ、おかん』

母「んー？どうしたん？」

『肺炎のこと丈に言った方がええかな？』

母「そんなの勝手にしてや～
まぁ言っても言わなくても両方にメリットデメリットあるな」

言った場合、

きっとなんでもっと早く言ってくれへんかった

とか言われる

だけど、それと同時に何かあった時すぐ対処できる

言わなかった場合

何かあった時、すぐに対処出来ないが

丈たちには余計な心配をかけずにすむ

母「まぁ外出とかしたいなら言うべきやない？
念の為に」

『んー。』

俯きながら悩んでいると

ガラッとドアを開ける音がした

音の先にいたのは、丈とまとくんと末澤

いつものメンツの梨帆抜いたやつら

そうえば、最近梨帆来てへんなぁ

最後に来たのいつやったけ

肺炎て診断された日かなぁ

丈「おーAのおかんや、なんか病院で会うの久しぶりっすね」

母「せやねぇ、うちも仕事とかあったしなぁ」

母「あ、じゃあおかんちょっと出かけてくるな
丈くんたちゆっくりしっててや」

そう言っておかんは、病室から出ていった

きっとこれは、おかんなりの気遣いなんやな

おかんの気持ちも汲んで

あのこと伝えるか

「『なぁ』」

丈たちに話しかけたとき

丈と声が合わさった

先程から丈たちの顔は

決して明るいものではないのも

少し気になる

『あっ』

藤原「お前、先言えや」

『え？ええの？』

藤原「はよ言えや。」

『言い方酷いなぁ』

.

.

『あんな、うち肺炎まで患ってもうた』

.

.

意を決して肺炎にかかったことを言うと

丈たちの表情は

あの日...

うちが悪性腫瘍と伝えた日と

同じ顔をしていた

藤原「は、？お前それ大丈夫なんか？」

末澤「ほんまやで」

『まぁ、、今は平気や。薬飲んどるし

たまにしんどくなるけど』

藤原「ったく。あんまり俺らに心配かけんな」

『はぁーい』

『で？丈は？言いかけたことなに？』

それまで少し明るかった空気が

うちの発言から一瞬にしてくらい空気になるのがわかった

藤原「あぁ...それは」