大人になったら (ページ30)

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元気な中学生達のお守り( )でクタクタになった私の体力は
夜にはほぼゼロに等しくなっていた

皆でパレード見てきな～と言って
人の多い所から少し離れたベンチに座る

ここからなら皆の姿もよく見えるし
保護者としての責任は果たせてるでしょ...

1、2、3、4...
あれ？一人いない、マクがいない

MK「ヌナ。隣座ってもいい？」

「わ！びっくりした！何でここに居るの！」

向こうにいると思ってたマクが急に隣に現れたから
腰が抜けるかと思った...

MK「僕も疲れちゃったんだ～(笑)」

そう言って温かいココアを手渡してくれた

私は疲れたって一言も言ってないのに、
ほんとに気が利くなぁ

夜風で冷えた体がマクのくれたココアで温まる

気が利くのはいいことだけど、
気を使いすぎたら疲れちゃわないか心配だ

「マクや、旅行楽しかった？マクの卒業旅行だって言ってんのにあの子達が一番騒ぐからさぁ...」

MK「僕はちゃんと楽しかったよ。連れてきてくれてありがとうヌナ」

冷たい風に目を細めながら
4人を見つめて微笑むマクの横顔は
もう『子供』ではなかった

「私、マクがいてくれて良かったよ。マクが長男でよかった」

MK「急に何？？照れるな～(笑)ありがと ^ ^」

さっきは大人っぽい顔つきだったのに、
ニコニコ笑う顔はやっぱりどこか幼くて
少し安心した

これからも一緒に頑張ろうね

隣で「わ～綺麗だよヌナ見て！」と
目をキラキラさせるマクに心の中で、そう語りかけた

マクも中学卒業だ

時の流れは早くて、
私達もどんどん大人になっていく

皆が夢を叶える姿を早く見届けたいな

「マクや、中学卒業おめでとう」

マクは「僕ももう大人だよ～」と満足気に笑った