カフェ・ジャンプ〜光に手を伸ばして〜

・こまんだー ページ8

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Yuto side


「コマンダーっていいます。改めて、助けてくれてありがとう」


薮くんも彼の作った朝食を食べ終え、彼を中心に座ると、そう自己紹介をした彼。この世界では片仮名の名前は普通。むしろ俺達の名前が特殊なのだ。


だが、彼の美し過ぎる容姿とは、その名前は似合わない感じがした。


「コマンダー……？」


「そう。なんて呼んでくれても構わないよ」


「じゃあコマちゃん！」


「……ゆーとくん、それはやだかなー」


「なら、俺はコマって呼ぶよ。みんなもそれぞれで」


俺は変わらずコマちゃんをやめなかった。苦笑いされたけど。


それから色々話が進んで、コマちゃんが俺と圭人と知念と同じ年だとか好きな食べ物がいちごだとか、色々なことを教えてもらった。


一旦盛り上がりが区切れると、薮くんが話を切り出した。


「あのさ、コマもここに住まない？嫌だとかなければなんだけど」


「いいの？……ちょっと前に魔法に失敗して家が大破しちゃったんだよね」


「「「大破！？」」」


「そんな大規模の魔法、普通家の中ではやんねーよ……」


「あはは……。まさか、失敗するとは思わなくて。毎日のように使う魔法だったんだもん」


「魔法を毎日使うの？なんか、仕事？それとも学校行ってるの？その魔法ってどんなの？」


「ゆーとくん、質問多すぎだよ……」


はっと気付けば、苦笑いしているコマちゃん。ごめんねと言うと大丈夫と言って微笑んでくれた彼は多分、心が広すぎると思う。


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