カフェ・ジャンプ〜光に手を伸ばして〜

・なかま ページ41

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Chinen side


ダンッッ！！


「薮っ！」


「コマ！」


こうたがコマを殴った。すぐにひかとゆうやがこうたを抑えたけれど、僕は目の前の光景が理解できず、立ちすくでしまった。


「薮、何してんだお前！」


「みんなは黙っててくれ。……コマ、お前慣れてるってなんだよ」


こうたの気迫に押されて、みんな何も言えなくなってしまった。コマは殴られたと言うのに、痛がるどころか笑みを浮かべている。


「おれは仕事柄、こういうこともやってるから」


「今更お前の正体を聞こうとはしない。何も言わないってことは言いたくないんだろうと思ってる。でも、俺らに課した約束ぐらいお前も守れよ！」


なんで。


なんでこんなことになっているんだろう。


ひかが狙われることもなくなったのに。みんな怪我なく終わったのに。


コマは、多分僕たちが傷付かないようにルールを作ったのだろう。ーーー魔法が人を傷つけることは、魔法の才能があると分かった時点で誰もが教えられること。


僕らは魔法で傷ついてきた。


だからその分、僕らは人を魔法で傷つけてはならない。僕らと同じような人を作ってはいけない。


だから、コマは人を傷つけなければ勝つことのできない今回の戦争で、こんなルールを作ったのだ。


「ねぇコマ」


僕はコマに話しかけた。


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