・つう"ぁい ページ20
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ーーー話は変わる。
クン・ファンドゥと言う男がいた。彼も三乙女の分家の人間である。ーーー否、分家であることすら拒まれ、すでに戸籍のない人間であった。
クンは成人前に家を追放され、それからはずっと森の中で暮らしていた。そこには、クンが引き取った宏太も共に住んでいた。
彼は追い出された身でありながら、やはり三乙女は世間体を気にする。月に一度、定期的に三乙女の本家へ出頭命令が下されていた。
ーーーツヴァイ、とは。深紅のオウムのことである。クンの使い魔だ。三乙女の家にはただのオウムだと説明しているが、実は魔力を持った "魔物" である。ちゃんと自我と意思もある。
ツヴァイは三乙女の本家へは入れない。魔物を拒む結界に阻まれるからだ。しかし、そんなツヴァイにも唯一入ることができる場所。
それが、屋敷の短い通路を挟んでたった1つある、一番端の部屋ーーー光の部屋である。
自我がちゃんとあるツヴァイには自身を傷つけない魔力を感知することができる。そうやって見つけたのがそこだった。
《クー》
「……?どう、ぶつ……?とり…?」
オウムを見たことがなかった光には、それが恐怖だった。ツヴァイも見知らぬ人間に懐きはしない。お互い、部屋の違う隅で固まっていた。……ツヴァイはただそこで休憩をしていただけだが。
《クー?クー!》
しばらくして、いきなり激しく鳴き出したツヴァイ。それに光が驚いていると、その部屋のドアが開き始めた。
やばい、あの3姉妹にこのオウムが見つかれば光自身もオウムもどうなるかわからない。光は急いでオウムに駆け寄り外へ出そうとした。柵のある窓なため、すんなりとは出せそうにはなかった。それに、なぜかそのオウムは余計に鳴いて外に出ようとしなかった。
人が入ってくる。もう、だめだーーー!!
『ツヴァイ、もう行くぞ……ツヴァイ?』
ーーーそれが、光とクン・ファンドゥの出会いであった。
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綾香(プロフ) - コメント失礼します。パスワードのヒントなどもらえませんでしょうか?もし無理ならすみません。 (2019年4月19日 20時) (レス) id: 7a3ce394e8 (このIDを非表示/違反報告)
未央 - はじめまして!すごく面白くて続きが気になります!更新待ってます!応援してます! (2019年1月26日 16時) (レス) id: 71bdc0414f (このIDを非表示/違反報告)
ゆやけLOVE - お久しぶりです。更新楽しみにしてますo(^o^)o お忙しいと思いますが、作者さんのペースで更新していってくださいm(__)m (2018年2月10日 1時) (レス) id: a62276a76a (このIDを非表示/違反報告)
ありさ - 初めまして!この作品すごく面白いです!あと大学合格おめでとうございます。私も今年高校受験なので、目標を決めて頑張りたいと思います。 (2017年11月24日 1時) (レス) id: d4c33c56c1 (このIDを非表示/違反報告)
夕焼け - 面白いです!!更新頑張ってください!!応援しています!! (2017年8月23日 16時) (レス) id: d6828c72d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:暁月 空 | 作成日時:2016年5月24日 18時