一章・治癒の使い手と研究員 ページ5
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50年続いた研究が、ついに打ち切りとなった。
「なぜですか」
「研究委員長が死んだからだ」
「っ…!!あのレセット博士が、ですか」
「まあ、ただの寿命だ。彼は生き過ぎた」
「御年108…でしたかね」
平均寿命が低いこの世界では、3桁の年は生き過ぎていた。70年を研究員として、その内の50年を成果の全く出てこない無謀過ぎた研究に費やした。
それもついに力尽きたようだった。
正直、レセット博士には同情すらしたくない。ほぼほぼ自業自得であるし、たった3ヶ月所属しただけのチームに心情すら起こらなかった。
「俺はこれからどうすれば?」
「高木、お前掛け持ちは」
「してませんが」
「んー、なら魔法研究入るか?」
「魔法……ですか」
「数日前に退職した奴がいてな。人手不足なんだよ。それに研究対象との年も1つ違いの同い年だったか。……よし、これが資料な」
「え、は!?ちょっと!」
資料を押し付けられると、有無を言わさず追い出された。
残ったのは、よくわからないモヤモヤとした気持ちと厚い束の資料だった。
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りんやぶひかLOVE - 凄くおもしろかったです。やぶひか最高ですね。 (2015年11月3日 23時) (レス) id: 791b797a38 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:暁月 空 | 作成日時:2015年11月3日 0時