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・おれが、やらなきゃ ページ36

ー→


"とりあえず、少しだけ回復してあげるから早く逃げて"


「はっ……んなこと、できない……!!」


"できないじゃないでしょ。この村はもう終わりだ。多分、なす術もなく全滅する。その前にだいきは"


「っ、いや!おれ、は……逃げないっ…」


"でも、このままじゃだいきは何の思い出もなく死んじゃうかもしれない!ボクは君と違って何倍もの時間を生きてきた。だいきの未来はこれからでしょ?"


ヒュールは、俺を逃がそうとしてくれていた。


これを起こした元凶である俺が、こんなふうに、逃げさせられる。


馬鹿な俺には、それは無理な願いだった。


「俺の力で召喚した龍ならっ……!!俺が戻さなきゃ誰が出来るの……?」


"そんなのっ、だいきの一族が…"


「俺の力は異常なんでしょ!?なら、俺以外に出来る人いないじゃん!!」


無理矢理に体を起こして、俺は叫んだ。


そうだ。俺の力は一族の中でも大きすぎる。言い方は悪いかもしれないけれど、異常な力を普通な力が抑えられるはずがない。


"あ、ちょっ…!?だいき!!"


俺はヒュールの止めを無視してふらつく足で走り出した。


だいぶ魔力を持っていかれてしまっているけれど、まだあの龍を召喚元に戻すくらいの魔力は残っているはずだ。


家の敷地内を出れば、逃げ惑う人々を裂くように逆方向に走る。そんな俺を変な目で見る人がいたが、それを気にしてなんかいられない。


召喚した魔獣を戻す魔法を用意しながら、俺は無我夢中に走り続けた。


ー→

・りゅう→←・ばか



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りんやぶひかLOVE - 凄くおもしろかったです。やぶひか最高ですね。 (2015年11月3日 23時) (レス) id: 791b797a38 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:暁月 空 | 作成日時:2015年11月3日 0時

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