倉庫【BTS】短編 (ページ1)

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復讐される側の物語【TH】ページ1

形容しがたいほどの快楽に襲われ、頭が真っ白になる。ああ、果てたんだ、って数秒経って脳が認識する。

同じく私のナカで果てた男が、ぐったりと背中にまとわりつく。生身の肌が触れて、暖かくてどこか安心する。

TH『今日だけで何発だろ』

「そんなの数えてないよ」

背中の男は満足したのか疲れたのか、気だるそうに声を掛けてくる。耳に息がかかって少しくすぐったくて身をよじってみる。

TH『やっぱり、 Aが1番相性良いっぽい』

「そ、ありがと」

素っ気なく返してみるけれど内心 "1番" という言葉にすごく喜んでいる。彼の1番は私なんだって。

確かに相性は1番良い、他の男より断然良い。だから誘われたら断らないし、

好んでする。

TH『うるさく喚いたりしないし、めんどくさいこと言わなくて、やりたい時だけ来てくれる、ほんとそういうとこ好き』

傍から見ればただの都合のいい女。

だけど仕方の無いこと。だって私は彼が好きだから。彼と仲睦まじい関係になるのはとうの昔に諦めた。彼の嫌いなタイプにならないように過ごしてきた。そうして築き上げた今の関係。

この関係が望んでいたものかと言えばそうではない。それでも、私以上に彼と時間を共有してる人間はいないと思う。

そう考えれば、関係はどうであれ私にとっては彼といる時間を作れるということは何事にも変えがたく大切なものなのである。